2017年4月27日木曜日

第162夜 レースを完全に予測することはできない――第2部の始まり

仕事で忙しくなったため、1か月ほど間隔が開いたが、これから第2部を始めたいと思う。
少し抽象的な内容が増えると思うけれど、基本的なスタイル・スタンスに変更はない。

▼要素分析の限界
2部冒頭から申し上げるのもどうかと思うが、レースを完全に予測することはできない。
わたしたちは未だ知られていない解法があると考え、探し求めている。
だが、個々の要素をすべて分析できたとしても、予測することは不可能であるようだ。

▼創発特性
時計を例に挙げると、ネジ、ゼンマイ、秒針などのパーツには時計の役割を果たすことができないが、組み合わさることで時計の特性を獲得する。
これを創発、あるいは創発特性などという。
Wikipedia
によれば「部分の単純な総和にとどまらない性質が全体としてあらわれること」である。
部分の複雑な相互作用によって、個別の要素の振る舞いからは予測できないシステムが生まれる。
多層構造の下層の要素をどんなに詳しく精緻に分析しても、上層の予測はできないという考えである。

▼第2部の始まり
ある競走を予想する際にも同じことが言える。
個々の出走馬の分析をしたとしても、競走全体を予測することはできない。
ならばと、展開を読むという考えもあろう。
しかし、スタートをうまくできない、道中進路が狭まる、躓く、など、予想不可能な数の組み合わせがあるのだ。

競馬を完全に予想できないのは、こうした理由による。
では、予想は諦めるしかないのか。
わたしは、諦めるしかなさそう、と思っているのだが、いま少し複雑系の研究をしてみてからでもよいとも思っている。
創発特性を再現する試み、例えばニューラルネットワーク理論やディープラーニングなどは大いにヒントになるだろう。
あるいはフラクタル(幾何学において図形の全体が部分と自己相似している)などの考え方のように一定の規則性を探索するアプローチも興味深い。
集合知もまた、予測精度を上げる可能性を秘めているようにも感じる。

2部では、こうしたレースそのものを研究する機会を増やしていきたいと考えている。
もちろん、個々の要素のブラッシュアップも引き続き追求していくつもりだ。
(SiriusA+B)

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