2021年2月28日日曜日

第319夜 古馬戦予想記事の修正の話


317夜の訂正
317夜の表を差し替えた。
加えて文章の一部をこれに合わせて修正している。
誤字脱字の類であれば修正する程度(場合によっては放置笑)で済ませるが、わたしの中では重要な修正にあたるのでここでお知らせすることにした。
いつもブログ記事を書くときには、簡単な統計を取って仮説を立てたあと、文章作成とデータのブラッシュアップを並行して行なっている。
今回は仮説のまま掲載に至っていた。
わたし自身がこのブログの読者ではないので()、たまたま振り返ってみるまで気が付かなかった。
317夜はソコソコご覧いただいており、すでにお目通しいただいた方には同内容の下表をご覧いただきたい。
簡単に言えば、数多く出走した馬のみを抽出して、平均日齢を90日で割った「四半期年齢」ごとに古馬戦の平均着順を出し、「平均着順の平均」との比を出したものである。
仮説の表は、「平均着順の平均」との差を出したもので、これはこれで使い方もあるが使いこなすのは難しい。
▼表319-1 四半期年齢ごとの着順現在価値(317夜差し替え表の再掲)

四半期年齢 乗率
12 0.865274
13 0.877022
14 0.897396
15 0.909707
16 0.883462
17 0.874457
18 0.884248
19 0.951175
20 0.980201
21 1.022563
22 1.066942
23 1.130468
24 1.172638
25 1.225444
26 1.283867
27 1.382293
28以上 1.427133

古馬戦・同歳戦共通のファクターでも別々に分析するほうがいい
古馬戦予想について再度採り上げることとなってしまったので、わたしなりの考えを追記しておきたい。
「四半期年齢」は、古馬戦予想にのみ(同歳戦でも年長順で有利はあるが)使用するファクターである。
それだけでなく、ほとんどのファクターは同歳戦と古馬戦を分けるほうがより精度を高めるであろうということである。
下に表を用意したが、これは上がり3ハロンの前走順位と前々走順位で、勝率を出したものだ。
上段は古馬戦、下段は同歳戦で全体の平均勝率は多少異なるがほぼ7%とみていい。
どちらの表も同じ傾向を示しているのだが、数値は異なっていることに注目されたい。
数値を並べるとすると、古馬戦のほうが「なだらか」で同歳戦のほうが「急」である。
つまり、同歳戦は「強い馬は強い」という分かりやすいもので、過去走からの予想が通用しやすく、古馬戦では勝つチャンスのある馬が多い、過去走からの予想ではやや通用しにくい、ということを示している。
したがって、精度を高めるには古馬戦と同歳戦の集計を分けた方がいいのである。

この原因だが、出走馬の能力が拮抗していることが大きい。
ただ、それだけではない。
「古馬戦の心臓部」である加齢による能力の変化も少なからぬ、思い切った言葉で言えばかなり大きな影響を与えている。
馬の年齢と人間の年齢の対比にはさまざまな説があるけれど、人間の3倍、4倍、5倍くらいで考えるとよいと言われている。
人間の十歳代、二十歳代にとってさえ1年の差は大きいが、馬にとっては4年くらい違うのと同じではないだろうか。
もちろん「個体ごとに変化速度は違う」という意見はあるだろう。
だが、平均的な変化速度さえ分かれば(おそらく紡錘形を描くので)多少の個体誤差はあっても有用であると思われる。

何歳になってもますます強くなる、という馬は、存在したとしても極めて稀で、それを理由に個体差云々というのはもったいない話だ。

「古馬戦予想では、過去走が豊富なのに参考にならない」というのは早計で、ぜひ加齢による能力の変化を加味してみてほしいと思う。
▼表319-2 前走・前々走の上がり3ハロン順位別の勝率

古馬戦 前回/前々回 1着 2着 3着 4着 5着 6着 7着 8着 9着以下
1着 14.48% 12.79% 12.83% 11.54% 11.86% 10.30% 11.55% 9.29% 8.15%
2着 12.63% 11.72% 10.55% 10.14% 10.08% 10.32% 8.49% 10.20% 8.18%
3着 11.13% 10.67% 11.11% 8.99% 10.70% 8.33% 9.43% 8.50% 7.08%
4着 10.77% 9.86% 8.94% 9.23% 9.04% 8.64% 7.75% 7.14% 6.98%
5着 9.24% 9.90% 8.23% 9.26% 7.56% 7.64% 8.05% 6.57% 6.17%
6着 9.31% 9.34% 7.45% 7.74% 8.22% 7.52% 7.53% 6.99% 5.92%
7着 7.96% 8.19% 6.07% 7.92% 7.92% 6.56% 6.90% 7.21% 5.51%
8着 6.97% 7.30% 7.08% 6.54% 6.78% 6.99% 6.85% 6.87% 5.33%
9着以下 6.23% 5.96% 5.46% 5.27% 5.48% 5.39% 4.75% 4.61% 3.66%
同歳戦 前回/前々回 1着 2着 3着 4着 5着 6着 7着 8着 9着以下
1着 16.81% 16.40% 15.67% 14.32% 12.83% 13.10% 12.25% 13.70% 9.25%
2着 16.38% 17.20% 15.29% 15.12% 13.01% 12.07% 11.53% 12.28% 9.00%
3着 13.96% 15.27% 15.12% 12.43% 10.51% 11.57% 8.90% 9.05% 8.09%
4着 12.28% 13.04% 11.28% 11.62% 11.80% 8.89% 9.95% 9.42% 6.54%
5着 10.40% 11.75% 11.93% 10.06% 10.55% 9.50% 7.68% 8.83% 5.75%
6着 10.50% 10.44% 11.58% 8.77% 8.59% 7.86% 6.64% 6.19% 5.31%
7着 8.72% 9.14% 8.21% 7.60% 8.26% 6.40% 5.60% 6.60% 4.64%
8着 6.90% 9.02% 6.99% 8.02% 5.38% 5.09% 4.79% 4.73% 3.45%
9着以下 6.07% 5.87% 5.28% 5.49% 4.62% 4.52% 3.88% 3.40% 2.35%

(SiriusA+B) 

2021年2月21日日曜日

第318夜 平凡(平均)への回帰

 

▼平均への回帰
フランシス・ゴルトンの「平凡(平均)への回帰」が貴方の予想行為にどれだけの影響を与えるのかは分からないが、ご存知ない方は専門家のサイトを見つけてご一読されたい。
サンデーサイレンスの仔がすべて彼のようにならない理由のひとつがそこにあり、コースレコードを叩き出した馬がいつも同じような走りをするわけではない理由がそこにはあると思っている。
わたしは統計学を体系的に学んだことがないので、知っていることは断片的なモザイクでしかない。
専門家ではないことを予めお断りしておく。

フランシス・ゴルトンは進化論のダーウィンと従兄弟にあたる。
優生学の祖である。
他方、統計学でも「平凡(平均)への回帰」を示した。
充分な数の夫婦の平均身長を算出し、その子らの身長との比較をしたのである。
平均身長の高い夫婦からは背の高い子が、低い夫婦からは低い子が出やすいことは容易に想像できる。
実際、そのようになった。
だが、身長の高い夫婦の子は「思ったほど高くはない」し、低い夫婦の子は「思ったほど低くはない」。
例えば、夫婦の平均身長が1.7mとしたとき、子は1.7mではなくもう少し低いというのである。
これを「平凡への回帰」と呼んだ。
ちなみに、逆も言えるそうで背の高い子の親御さんの身長は彼らより平均に近づくという。

この平均への回帰現象は「偶然」によるものと考えられている。
遺伝的に背の高い人や生活環境などの影響でたまたま高い人が混じっているからだそうだ。
遺伝だけではなく、短距離走などのシンプルな競技でさえ平均への回帰は起こる。
同じ選手でも、突出したタイムを出すこともあるが何回も走れば平均に近づいていく。
コンディションなど走力以外の要素もあるからだ。
こうした現象を大数の法則として感じ取る人も多いだろうと思う。
バラツキのあるものはすべて平均への回帰の動きがあると考えてよいようだ。
(SiriusA+B)

2021年2月14日日曜日

第317夜 古馬戦予想の心臓部、能力の現在価値

※表を差し替え、文章中の数値も変更しました(2021/02/27)

▼古馬戦専用
296夜「競走データを分割する2本の分割線」で、同歳戦(2,3歳馬限定戦)と古馬戦を分けるという考え方を披露した。
芝とダートで分けるとか、競馬場ごとに分けるとかいった方法もあるけれど、同歳戦と古馬戦では大きく予想法が異なるので分けたほうが良い、というのがわたしの持論である。
未だ試したことがない人にはぜひ試してみてほしいと思う。
とお話ししても、ふうん、というだけである人が多いと思うから、試してみたくなるような表を用意した。
古馬戦専用のファクター「現在価値変換曲線」(ここでは簡易版)である。
各馬の競走日から生年月日を引いた「日齢」を90で割った約3か月ごとに平均着順を求めた。
これを全体平均と比較した。
この年齢を仮に「四半期年齢」と呼ぶ。
同歳戦は乗率1で構わないと思う。
2006-2018
年に通算で30走以上走った馬2,870頭のみを抽出したものであるが、すべての馬で求めると競走期間の短い馬が数多く混じり、本当の馬の実力の推移がはっきりしなくなるためである。


四半期年齢 乗率
12 0.865274
13 0.877022
14 0.897396
15 0.909707
16 0.883462
17 0.874457
18 0.884248
19 0.951175
20 0.980201
21 1.022563
22 1.066942
23 1.130468
24 1.172638
25 1.225444
26 1.283867
27 1.382293
28以上 1.427133


▼使い方
この現在価値変換曲線は着順をベースにしている。
したがって、数値は小さいほど能力が高い。
例えば、A馬の前走が四半期年齢23のとき、2着であれば2×1.130468で「2.260936」着となる。
もっと過去分があれば(あると思うが)合計して平均すればよい。
今回の出走は四半期年齢25のときとすれば、2.260936×1.225444で2.77065。
これがこの馬の現在価値であるとするのである。
クラスによる着順の価値判断をしないでも20%近い勝率を得ることができる。
なにも工夫しないで着順平均を求めた場合に比べ、勝率は1%程度改善する。
ちなみに四半期年齢26となると乗率1を超える。
少々着順が良くてもかなり割り引く必要があるということである。

この曲線をどう使ってもいいし、これをヒントにもっと精度の良いものを開発してもらうのもいい。
古馬戦は、前走までと実力が高くなるだけでなく衰える馬もいる点で同歳戦と異なる。
同歳戦の場合には、出走する馬が成長過程にあるので差はあれど「成長の方向性」は同じであるから成長部分をそれほど考慮しなくても的中しやすい。
一方、古馬戦の場合には成長途上もいれば少しずつフィジカルが下がっていく馬もいる。
これを考慮に入れる必要があると思うのだが、あまり言及したものが見当たらないため、簡易版だが公開することにした。
(SiriusA+B)

2021年2月7日日曜日

第316夜 競馬予想とは馬券を絞り込む作業であると改めて感じたWIN5のニュース

 

予想していたら買えない、ではなく
2021
111日、5重勝(WIN5)48,1783,190円という配当は史上最高額を更新したものだった。
的中票は100円。
200
円分買っていれば目立たなかっただろうが、それは机上の仮定で現実には無理だと思う。
5
重勝は、5レースすべてが18頭のフルゲートなら1,889,568通り、すべて16頭立てなら1,048,576通りである。
的中した人は幅広く購入なさったものと推測するが(わたしの予想以上に絞っておられるなら脱帽するしかないが)、かなりの点数になるので200円ずつ買うなどという行為は常識的にしないであろう。

Yahoo
のコメントでは、予想していたら買えない、といった声を少なからず見かけた。
競馬予想とは何かを物語っているように思う。
そうなのだ、競馬予想とは「馬券を絞り込む作業」なのである。
宝くじのように買おうと思うなら、適当にパラパラと買えば一定の割合で的中することもあるし、実は長期的にはそれなりの回収もできる。
そこには予想する行為はなくてもいいのだ。
プラス収支にするために的中しそうな馬券を探し、無駄な馬券を切るのが予想行為である。
極論すれば、強い馬を探すのではなく、的中しそうな馬券を買えばいい。
的中させるには強い馬を探すのではないか、と思われるかもしれない。
だが、強い馬が最も勝利に近いと考えられるので的中馬券を探すのと似た行為だが、正確には両者は別物である。
持ち時計の最も良い馬が一番勝利に近いと考えるのと似ている。

まどろっこしくて申し訳ない。
要するに、競馬予想とは馬券の絞り込みであり、出走馬から最強馬を選ぶ行為と(必ずしも)一致しない。

だからこそオッズ理論とか、枠順しか見ないとか、騎手だけで買うとか、サイン馬券といったものが存在する。
「馬を見ないのは邪道」と言う人はいる。
ホントはそれこそ勘違いなのである。
馬券を絞り込む作業で馬を見なければならないというルールはない。
的中馬券を買うのが目標なのだ。
その近道として馬の能力判定が有力・有効と考えられるだけである。
他にも道はある。

宝くじにも似た5重勝だが、単勝予想の塊であるので、巷間で言われるランダム、お任せ、には疑問を持っている。
宝くじのように偶然の数字ではないのだ。
各レースで、単勝の複数点買い、或いは複数の複勝を買うくらいの考え方がいいだろう。
無節操にならないように、買い目数を122310などと原則を決めるやり方もあるようだ。
わたしは手を出さない券種なので研究していないが、次第に戦略や必勝法(いや、勝つとは限らないが)が確立してくるのだろう。

▼3
頭×5レースと馬連1点買い
これまでの5重勝で、すべて1番人気で決着したのは1回だけだそうだ。
事実かどうかは知らないが、5回も10回もあったようではなさそうである。
すべて標準的な1番人気と仮定すれば、凡そ33%程度の勝率であるから、5重勝は0.33^5で約0.4%の確率で的中を期待できる。
250
回に一度である。
設定は1日に1回なので23年に一度くらいしか当たらない。
もう少しチャンスを広げてみよう。
1
23番人気の勝率合計はざっと66%33%+19%+14%程度(ざっとだからね)だ。
ほぼ3分の23頭いずれかが勝利しているということである。
5
重勝でこの上位3番人気までの3頭で組み合わせると、0.66^5で約12.5%的中する可能性がある。買い目の組み合わせ数は243通り、100円均等買いでも25千円ほど必要だ。
ちなみに、12番人気の馬連1点買いの的中率と近い数字だ。
馬券戦略として、馬連がいいのか、WIN5がいいのか、今のところ馬連に分があるようにも思うが、ひとつだけ言えることは、軍資金が大きくなければwin5は不利そうだということである。

余談というか蛇足だが、単勝123番人気の凡その勝率は覚えておくと便利だ。
厳密でなくていい。
1
番人気 3レースに1
2
番人気 5レースに1
3
番人気 7.5レースに1
15
レースあれば、1番人気が5勝、2番人気が3勝、3番人気が2勝で計10勝。
実際には9勝か10勝とみておくと良いだろう。
4
番人気以下は15レースで5勝する。
(SiriusA+B)

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