▼平均への回帰
フランシス・ゴルトンの「平凡(平均)への回帰」が貴方の予想行為にどれだけの影響を与えるのかは分からないが、ご存知ない方は専門家のサイトを見つけてご一読されたい。
サンデーサイレンスの仔がすべて彼のようにならない理由のひとつがそこにあり、コースレコードを叩き出した馬がいつも同じような走りをするわけではない理由がそこにはあると思っている。
わたしは統計学を体系的に学んだことがないので、知っていることは断片的なモザイクでしかない。
専門家ではないことを予めお断りしておく。
フランシス・ゴルトンは進化論のダーウィンと従兄弟にあたる。
優生学の祖である。
他方、統計学でも「平凡(平均)への回帰」を示した。
充分な数の夫婦の平均身長を算出し、その子らの身長との比較をしたのである。
平均身長の高い夫婦からは背の高い子が、低い夫婦からは低い子が出やすいことは容易に想像できる。
実際、そのようになった。
だが、身長の高い夫婦の子は「思ったほど高くはない」し、低い夫婦の子は「思ったほど低くはない」。
例えば、夫婦の平均身長が1.7mとしたとき、子は1.7mではなくもう少し低いというのである。
これを「平凡への回帰」と呼んだ。
ちなみに、逆も言えるそうで背の高い子の親御さんの身長は彼らより平均に近づくという。
この平均への回帰現象は「偶然」によるものと考えられている。
遺伝的に背の高い人や生活環境などの影響でたまたま高い人が混じっているからだそうだ。
遺伝だけではなく、短距離走などのシンプルな競技でさえ平均への回帰は起こる。
同じ選手でも、突出したタイムを出すこともあるが何回も走れば平均に近づいていく。
コンディションなど走力以外の要素もあるからだ。
こうした現象を大数の法則として感じ取る人も多いだろうと思う。
バラツキのあるものはすべて平均への回帰の動きがあると考えてよいようだ。
(SiriusA+B)