2016年12月29日木曜日

第139夜 どうして予想どおりにならないか、を競走条件から考察する(2)


▼天候と馬場
前夜には、競走条件、特に芝コースの分析を通して、「全馬が力を十分に発揮できない状況では予想どおりにいかないということであり、こうした環境下で活躍する可能性のある馬のポイントを引き上げられないかを模索しなければならないということ」を述べた。
同様の現象は、天候や馬場状態でも起こりうる。
4表は、天候と馬場状態別の1番人気勝率を調べたものである(2006-2014中央競馬平地競走、勝鞍数には1着同着を含む)
馬場だけの分析は良くあるが、天候も含めた資料はあまり見当たらないようなので参考になれば幸いである。
(
4)天候・馬場状態別1番人気馬勝率

天候馬場
芝ダ計
競走数
1人気
勝鞍
勝率

競走数
1人気
勝鞍
勝率

競走数
1人気
勝鞍
勝率
晴良
15,992
5,154
32.2%
8,778
2,748
31.3%
7,214
2,406
33.4%
曇良
5,256
1,728
32.9%
3,046
972
31.9%
2,210
756
34.2%
小雨良
544
175
32.2%
310
100
32.3%
234
75
32.1%
雨良
342
93
27.2%
206
53
25.7%
136
40
29.4%
小雪良
16
2
12.5%
4
0
0.0%
12
2
16.7%
雪良
11
2
18.2%
5
2
40.0%
6
0
0.0%
晴稍
2,015
626
31.1%
594
164
27.6%
1,421
462
32.5%
曇稍
1,344
448
33.3%
630
191
30.3%
714
257
36.0%
小雨稍
272
89
32.7%
145
40
27.6%
127
49
38.6%
雨稍
469
144
30.7%
284
88
31.0%
185
56
30.3%
小雪稍
12
5
41.7%
2
0
0.0%
10
5
50.0%
雪稍
9
3
33.3%
1
1
100.0%
8
2
25.0%
晴重
965
305
31.6%
165
53
32.1%
800
252
31.5%
曇重
781
242
31.0%
254
62
24.4%
527
180
34.2%
小雨重
174
51
29.3%
70
19
27.1%
104
32
30.8%
雨重
317
90
28.4%
173
47
27.2%
144
43
29.9%
小雪重
1
0
0.0%
0
0
 
1
0
0.0%
雪重
2
1
50.0%
0
0
 
2
1
50.0%
晴不
312
92
29.5%
27
7
25.9%
285
85
29.8%
曇不
457
159
34.8%
75
19
25.3%
382
140
36.6%
小雨不
154
50
32.5%
32
10
31.3%
122
40
32.8%
雨不
457
119
26.0%
157
36
22.9%
300
83
27.7%
小雪不
0
0
0
0
 
0
0
 
雪不
0
0
0
0
 
0
0
 
合計
29,902
9,578
32.0%
14,958
4,612
30.8%
14,944
4,966
33.2%

平均は、32.0%、芝では30.8%、ダートでは33.2%であり、これらを「ベンチマーク」として勝率の高低を見ていただければと思う。
馬場状態は、ごく簡単な理解で言えば水分の含有量を示している。
一般的に、芝コースでは良→稍重→重→不良の順に速度が下がる。
一方、ダートではむしろ速度が上がるといった説明がなされるが、実際には、ダートの不良馬場では重馬場より時計が掛かるようだ(サンプルが少ないので絶対ではないけれど)
勝率を眺めると、芝・ダートとも、晴や曇の良馬場、稍重馬場なら成績も良く、あまり馬場を気にすることはなさそうだ。
小雨程度でもそれほど問題はなさそうだが、雨になったり、重馬場・不良馬場になったりすると、レースの行方はわからなくなっていく。
その原因を騎手や馬に求めることが多いけれども、こればかりは巧拙を研究するより「レースを見送る、大きな勝負をしない」ほうが賢明である気がする。
サンプル数をご覧いただければお分かりいただけるように、競走数は少ないのである(晴良・曇良・晴稍・曇稍を除く競走は全体の18%)

▼同歳戦、古馬戦
では、出走馬の年齢区分別で分析するとどうなるだろうか。
2
歳限定戦、3歳限定戦と古馬戦の3系統で調べた結果が第5表である。
これも大方の予想どおり、古馬戦のほうが勝率は低い。
2
歳と3歳では勝率に差があるけれど、これは出走頭数の差異による影響も多分にある。
古馬戦では適性や調子を見極める必要があるように言われることもあるが、どちらかというと2歳・3歳戦のほうが実力を比較しやすい、実力差が大きいといったほうがいいように思われる。
比較をしやすいというのは、出走回数や出走距離などで出走各馬の差が小さいということである。
もうひとつ加えてよいなら、古馬の場合は成長から円熟期、衰退期に変わっていくため、それ相応の予測をしなければならない。
若馬は基本的に成長時期なので右肩上がり、その角度による差はあっても方向は同じであり、予想しやすいのである。
(
5)年齢区分別1番人気馬勝率

年齢別
施行競走数
1番人気勝鞍
勝率
完走頭数
平均頭数
古馬戦
14,788
4,396
29.7%
212,450
14.4
2歳限定戦
5,062
1,797
35.5%
68,158
13.5
3歳限定戦
10,052
3,385
33.7%
149,670
14.9
合計
29,902
9,578
32.0%
430,278
14.4

▼牝馬限定戦
最後に、牝馬限定戦について一言触れておきたい。
結論を先に申し上げれば、勝率はあまり変わらないとみてよさそうだ。
すべて牝馬になることで「均質」性は上がるように思ったが、実際のところはあまり気にしなくてよいと考えられる。
(
6)牝馬限定戦1番人気馬勝率

性別
施行競走数
1番人気勝鞍
勝率
完走頭数
平均頭数
牝馬限定戦
4,483
1,414
31.5%
66,143
14.8
牝馬限定戦以外
25,419
8,164
32.1%
364,135
14.3
合計
29,902
9,578
32.0%
430,278
14.4

(SiriusA+B)

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