美味しいイタリアンもいいけれど、競馬談議には居酒屋がよく似合う気がする。
このブログの原点ともいえる居酒屋トーク。
話があちこちに展開していくが、ブログのエッセンスをお伝えできるのではないかと思う。12回に分割して記載する。(その11)
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▼騎手
――騎手の分析はどうしているの。
A:単純に騎手のデータを入れるのと、年齢を併用しているね。年齢は半年区切りだけど。デビューの18歳は36歳(笑)。岡部幸雄元騎手は100歳越えだった。
――年齢なんて関係あるの。
A:騎手もずっと同じ力ではないから。20歳代後半から30歳代半ばが一番いいみたいだね。
――でも全員が同じ「成長曲線」じゃないよね。
A:そこが数量化1類で分析するいいところ。騎手個人と年齢のふたつの要素で分析しているから、平均的な成長曲線が抽出できていると思う。わかりやすく言えば、ある騎手個人が80点として、半年後は年齢点5点、1年後は年齢点7点を加えるというもの。
――なるほど。じゃあ、騎乗回数も考慮してみたら。
A:それもいいね。
――調教師は年齢を併用してないの。
A:調教師になる年齢がバラバラだから、何か良い指標がないか研究中。でも、レース選びや作戦に深く関わっているから分析には使っているよ。騎手より影響は大きい気がする。
――他にも面白い要素がありそうだね。馬主とか。
A:馬主、生産牧場、馬の購入金額も研究の余地があると思う。気温や風力もね。でも、毛色は興味あったけど、あまりうまくいかなかった。
――情報の総力戦だね。
▼競馬場
――競馬場の特徴も考えないとね。
A:今の一番の課題かな。左右、坂、コーナー数、直線距離と分解して考えている。スタートダッシュや坂は馬の筋肉の問題、コーナーは騎手や馬格の問題かなと考えている。
――血統理論でよく説明するよね。トニービン産駒が東京競馬場で強いって昔あったけど。
A:それも重要なのかもしれないけれど、ちょっと単純化しすぎかなと。ただ、騎手や調教師はどうやって馬を勝たせるか考えているから、馬の特徴を生かしてレースしていると思う。そういう意味では、あまり考えなくてもいいのかもしれないね。調教師は不得手なコースをわざわざ選んだりしないよね。強い相手も避けるし。騎手も相手関係を見て走るし。
――騎手や調教師も知らない潜在能力か適性があるかも。
A:それがわかれば、良い調教師になれるよ(笑)
(つづく)
(SiriusA+B)