▼馬の名前はほとんど知らない
このブログで目指すところは、長期的な馬券収支の黒字である。
できれば主観的な判断に委ねず、計算によって出された買い目に従って淡々と馬券購入したい、と考えている。
しかし、人間には感情がある。
どうしても思い入れ馬券を買おうとしてしまうのが人というものである。
わたしも甘い名前やかわいらしい名前が好きで、競馬を始めたころは「ウエディングケーキ」とか「シュガークッキー」とか、そんな名前の馬をよく買った(年齢がわかってしまうけれど)。
人間は、個体を識別すると情が移る。
思い入れ馬券の購入が悪いわけではない。
ただ、馬券収支の黒字化とは別の話なのである。
そこで、わたしのデータベースでは、名前をやめて、すべて番号にした。
馬はもちろん、父馬も、母馬も、騎手も、調教師もすべてである。
お陰で、ここ10年くらいの馬の名前はほとんど知らない。
2005年の三冠馬ディープインパクトの名前なら知っている、という程度である。
これで馬券が買えるのかと言えば、問題なく買えるのだ。
寂しいのは、昔話ならともかく、競馬談義がほとんどできないということである。
▼個体分析との決別
個体を識別しないということは、それぞれの馬が過去走において、どういうパフォーマンスをしたのか、分析しないということでもある。
前走、前々走、あるいはデビュー戦からどう走ってきたか、を調べるという方法は放棄している。
例えば、ある馬が5回目の出走をするとする。
前走はAという騎手で、芝の1600mを走り、2着で、上がり3ハロンのタイムは1番速かった、とする。
このとき、わたしの持っている約10年分のデータを使って次のように調べるのである(あくまで例である)。
・5走目の馬がどういうパフォーマンスをするのか
・前走A騎手だった馬が次走でどういうパフォーマンスをするのか
・前走2着だった馬が次走でどういうパフォーマンスをするのか
・前走の上がり3ハロンで1番速かった馬が次走でどういうパフォーマンスをするのか
中央競馬の平地競走(芝・ダート)で約10年分となると、40万件以上の完走データがある。
1頭ずつなら、せいぜい10走程度しかサンプルはないが、このやり方で調べるなら、何万件ものサンプルデータがあるのだ。
データの精度では、数がものをいう。
個体の特徴を見ていないという意見はあると思う。
ディープインパクトは平均的なデータでわかるわけはないというだろう。
そこのところを何とかするのが、皆さんの腕の見せ所なのである。
ただし、複数の視点で平均的なデータを集めて総合しても、ディープインパクトの強さは自ずと出てくるので、あまり個体個別の情報は加味しなくてもよさそうだとわたしは考えている。
(SiriusA+B)