2017年6月1日木曜日

第169夜 フラクタル理論と競馬予想

▼カリフラワーとフラクタル理論
数学者ブノワ=マンデルブロによる幾何学の概念にフラクタル理論がある。
図形の部分と全体が自己相似になっているものをいう。
数学者の厳密な定義を端折って簡単に例えれば、カリフラワーを拡大して見るとカリフラワーに似た小さな形の集合体でできていることがわかる、といったものである。
細かく見ていくと湖の面積が算出できない、というような難しい問題に直面する数学者たちのお話であるが、競馬の予想でもこれを応用した予想理論があるそうだ。
どのようなものかは存じ上げないが、ランダムに発生する事象を予測する方法としてフラクタル理論に着目したことには凄いと思う。
わたしなりに考えると、競馬の全体的な「形」が小さなひとつひとつのレースでも再現されているのではないかということである。
それは、同じパターンが出現するかもしれないという応用もできるのではないかと思われる。

検証もしていないので適当で申し訳ないが、わたしなりに考えれば、例えば、成績の良い順に騎手A、B、C、Dがいたとする。
4人が出場するレースではA、B、C、Dの順で決まる確率が最も高いのではないか、と考えるのだ。
あるいは馬番2、4と入線する組み合わせが多いとか、調教師の組み合わせなども考えられる。

▼レース結果そのものの予想
この方法は、出走馬それぞれの個性を細かく調べ上げるものではなく、レースの決着をイメージしたレースそのものの予測であることに特徴がある。
第2部になってからしばしば言及している「創発特性」に着目した予想法であるとも言えよう。
レースのパターン分析とも言うことができ、新たな予想理論の切り口になり得る。

現時点で考えられる有望な予想理論を、わたしは次のように分類できると思っている。
1、競走馬などを詳細に分析する方法
2、対戦成績を分析する方法
3、レースの決着パターンを分析する方法
このうち1の方法は、スピード指数や血統論など様々な既存の伝統的予想理論がほとんど含まれる。
実力順に並べて良績のものを本命とする。
2については、JRAーVANの予想法が代表的だが、個体分析から一歩抜け出して、相対的に優勢なものを本命とする方法である。
3は出走馬の実力より、全体的な流れを予想しようというもので、今回話題にしたフラクタル理論や既存の予想法では展開予想がある。
以前、展開予想が難しいことをこのブログでも取り上げたことはある。
パターン分析する組み合わせが多すぎるからだが、レース全体を分析対象にする手法で画期的なものが開発された際には的中率が劇的に改善するのではないかと期待している。
(SiriusA+B)

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