2024年6月30日日曜日

第473夜 儲けることを目指して競馬を始める人のための「予想の仕方」基礎講座(1)

▼9周年記念?
このブログは、2015622日の記事から数えて10年目に入った。
ほとんどの人はご存知ないはずだが、201412月にブログを立ち上げ半年間試行して検証したのち、20156月にリスタートした、そこから9年である。
特に、記念行事やリニューアルなどは予定していないが、記事の数も増えているので、話の整理を兼ねて掲題のとおり記事化する。
初心者向けとは言っても、すっっっごく人を限定しているけれど()
なお、基本事項は主催者のホームページを参照いただきたい。
馬券の種類とか、クラス、競馬場、中央競馬と地方競馬といった基礎的事項は了解済みとして説明を省略しているので、用語に詰まった場合は検索でもかけて内容をお調べいただくようお願いする。
また、この記事は予想に特化しているので、購入戦略はここでは記さない。
初心者向け基礎講座は星の数だけあるが、若干、色が違う記事である。
求める内容ではないと思ったら、無理して読み進める必要はない。
わたしはこのブログで収益も閲覧数も稼ぐつもりが無いので、気にしないで切り上げてもらえればと思う。

▼入り口、対象者の限定
掲題のように初心者向けとはいっても人を限定している。
競馬で勝ちたい、すなわち儲けたいというのが最も強い欲求であるからだ。
「馬が好き」「競馬を楽しみたい」「予想という行為を楽しみたい」などと多数決を取っていくと、最終的に儲けたいという欲求が残る。
建前や綺麗事はともかく、そこまで考えていないができれば儲けたい、というのが誰しもの本音である。
したがって、初心者を限定しているようで限定していないのだが、「ラクして儲けたい」「楽しみながら儲けたい」という希望には添えない。
競馬は、実質的には不労所得ではなく、かなりの根気が要る。
簡単に儲けられる、その方法を知りたいという人にはこの記事は不適当であるので、このようなタイトルにした。
▼予想の仕方
ネットに数多ある「初心者講座」には、「予想の仕方は人それぞれで云々」とある。
具体例では、書き手の嗜好が反映されているので、血統にこだわったり、展開にこだわったり、馬体にこだわったりと、確かにさまざまだ。
それでは、回答したことにはならない。
そこで、これらの共通項を考えれば、主要な予想ファクターにいくつかの微調整用ファクターで成立している、ということができるように思われるが、いかがか。
すなわち、これを算式のようにして整理すると、
 
予想=主要な予想ファクター() + 微調整用ファクター()
とでもなろうか。
どこでも明確に書いているわけではないけれど、わたしの観察する限り、多くの人が主要な予想ファクターで粗い予想を立て、つまり何頭かの有力馬をピックアップし(有力馬群)、そのほかのファクターを見て順位付けや取捨選択を行なっている。
最大18頭の出走馬の中で、馬券に絡む馬はどれか選ぶのに、脳内ではこのような作業をするのである。
人によっては有力馬を複数選ぶ以前に、最有力馬から順位付けしていくというかもしれないが、これは有力馬群がほとんどのレースで1(或いは馬券によっては最大3)になる予想法なのだと考えられる。
ファクターと言っているものには、自身で独自に作成しているものもあるが、専門紙やスポーツ紙の予想や当日のオッズ、ゲンなど他者に依存しているものもあるのが現実だ。
実は、馬券購入者の大半は専門紙やスポーツ紙などの予想印をほとんどそのまま流用している。
これらは否定しないし中には精度の高いものもある半面、公開された予想であり、公開された予想で長期的に勝ち続けているものは皆無である。
要するに、自分で何とかしないと勝つという目的は果たせませんよ、ということである。
では、次項で主要な予想ファクターについて述べる。
初心者向けということで、蛇足だが、「何々だけで簡単に儲かる」という謳い文句のものは鵜呑みにしないようにしてほしい。
シングルファクター、ファクターひとつに着目して儲けられるというものは存在しない。
ほんとうは完全に断言できないが、今までそうしたものは見つかっていない。
わたしの勝手な想像だが、レースは複雑系の世界であり、初期値によって結果が大きく変わる。
だから、これといった、ひとつで説明できる要素がない。
見つかっていれば、誰でも飛びつくから広まっている。
貴方だけにこっそり教えてあげる?
知らない人から貴方だけに?
冷静になれば分かると思うが、そんな親切な人がいると思うだろうか。
必ず「見返り」を求められるが、見返りほどの情報レベルではない。
▼主要なファクターは「前走着順」
では、主要なファクター、つまり「貴方の考える有力馬()」を選び出す予想エンジンを考えるわけだが、わたしからは「前走着順」を推奨したい。
初心者だけではなく、中級者でも前走着順がよいだろうと思う。
初出走馬には使えないが、新馬戦などを除いてほとんどのレースで通用する。
最初に馬番別に並んでいる出走馬たちを前走着順の良いほうから並べ直してみよう。
実際には頭の中で並べ替えるだけかもしれないが、図表473-1の出馬表を前走着順がよいものから順に並べると、図表473-2のようになるだろう。
古馬1勝クラスで「前走1着」というのは前走が新馬戦や未勝利戦で1着になったか、未勝利のまま古馬1勝クラスに出て1着になったか、ほぼどちらかである。
中央競馬では基本的に勝ち抜けなので、2勝したら上のクラスに行く。
したがって、前走2着馬が強いのだが、この例の場合、前走1着馬と前走2着馬の2頭が、このレースの勝利にいちばん近そうだということになる。
前走1着馬の取り扱いはとても難しいけれど、ここでは「前走1着か2着は同格でトップ」と考えよう。
次の、前走42頭、前走6着馬、前走7着馬3頭のどこまでを有力馬群とみるかは、貴方の判断次第だ。
この例の場合、前走4着馬2頭までの前走成績上位4頭を有力馬群とする。
(
図表473-1)20231021日京都第6競走3歳以上1勝クラス出馬表
馬名 騎手 厩舎 前走着順
1 1 タイセイアーメット 団野大成 [西] 浜田多実 11
2 2 バトゥーキ 水口優也 [西] 浜田多実 7
3 3 ナムラジョシュア 長岡禎仁 [西] 羽月友彦 7
3 4 スナークシュンソウ 藤岡康太 [西] 野中賢二 12
4 5 ペプチドハドソン 松田大作 [西] 武英智 4
4 6 マーラー 松若風馬 [西] 安達昭夫 15
5 7 サクハル 和田竜二 [西] 今野貞一 9
5 8 ルクスレガート 田口貫太 [西] 松永昌博 7
6 9 アイファーシアトル 藤懸貴志 [西] 鮫島一歩 1
6 10 レゾルシオン 武豊 [西] 鈴木孝志 13
7 11 マヴォロンテ 幸英明 [西] 松永幹夫 2
7 12 ノイアーターク 岩田康誠 [西] 安田隆行 6
8 13 フェリ 田中健 [西] 佐々木晶 12
8 14 テーオートルネード 河原田菜 [西] 岡田稲男 4
(図表473-2)20231021日京都第6競走3歳以上1勝クラス前走成績順出馬表
馬名 騎手 厩舎 前走着順
6 9 アイファーシアトル 藤懸貴志 [西] 鮫島一歩 1
7 11 マヴォロンテ 幸英明 [西] 松永幹夫 2
4 5 ペプチドハドソン 松田大作 [西] 武英智 4
8 14 テーオートルネード 河原田菜 [西] 岡田稲男 4
7 12 ノイアーターク 岩田康誠 [西] 安田隆行 6
2 2 バトゥーキ 水口優也 [西] 浜田多実 7
3 3 ナムラジョシュア 長岡禎仁 [西] 羽月友彦 7
5 8 ルクスレガート 田口貫太 [西] 松永昌博 7
5 7 サクハル 和田竜二 [西] 今野貞一 9
1 1 タイセイアーメット 団野大成 [西] 浜田多実 11
3 4 スナークシュンソウ 藤岡康太 [西] 野中賢二 12
8 13 フェリ 田中健 [西] 佐々木晶 12
6 10 レゾルシオン 武豊 [西] 鈴木孝志 13
4 6 マーラー 松若風馬 [西] 安達昭夫 15
▼有力馬群から順位付け
ほんとうは、この前走着順通り(図表473-2)の結果になれば簡単なのだけれど、現実にはそうならないことが多い。
そこで、前走着順だけでは分からない、さまざまな情報を加減乗除して1(から3)を予想していくのだ。
前項で、第1段階の絞り込みをし、この例の場合、4頭をピックアップした。
ここから、単勝・複勝候補、或いは連単・連勝系の軸馬すなわち貴方の「本命」を選ぶ作業をする。
4
頭全馬同一線上という訳ではなく、アイファーシアトル号・マヴォロンテ号が頭ひとつリード、ペプチドハドソン号・テーオートルネード号がこれに次ぐ有力馬と頭に入れたうえで、どの馬を本命にするか考える。
要するに、この4頭の中でほかの要素を考えながら順位を入れ替えていくのだ。
この工程を「微調整」とわたしは言っている。
前走から何か月も経った久々の出走なら割り引きする、前走は展開が向かず悔しい敗戦だったとなれば着順を上げると考える、前走より距離が延長していれば割り引く、などと貴方の気になるポイントで着順を上げるか、下げるかしてみるのだ。
次の夜につづく。
(SiriusA+B)

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