的中率ということばを巧みに使って惑わす者が存在するので、ここでは明確に定義付けしておきたい。
このブログでは、通常、的中点数/投票点数を的中率としている。
ひとつのレースで3点買いしてひとつ的中すれば、的中率は33%である。
この記事では、レース的中率という用語をよく使う。
ひとつのレースで3点買いしてひとつだけ的中したら、レース的中率は100%という。
的中のあるレース数/投票したレース数、というのがその算式である。
的中率が100%であれば、回収率が100%を下回ることはないが、レース的中率の場合は下回ることがある。
▼妥当なレース的中率
レース的中率という指標は、レース単位の馬券収支を考えるもので目新しいわけではない。
むしろ、無意識な場合も含め、よく使われている指標である。
このレース的中率だが、どのくらいの数値が良いだろうか。
オッズ1番人気の単勝1点買いならば、レース的中率は33%程度になる。
黒字になるには回収率が1/0.33、すなわち3.03以上を確保しなければならない。
単勝1番人気は平均2.5倍くらいのオッズだから、そのまま賭け続けても赤字である。
で、人気薄を狙うと的中率が下がる。
よく的中率と回収率のどちらが大切かという議論があるけれど、このことである。
しかし、この話で疑問に思っていることがある。
的中率が低すぎやしないか、ということだ。
勝率で言えば0.25とか0.33あたりの的中率を上限にしているのではないかと思える議論よく見かける。
回収率重視派の主張に至っては勝率0.2を大きく割り込み、資金の運用上現実的とはいえない水準になっている。
先ほど申し上げたように、レース的中率(1点買いの場合は勝率と同じ)0.33すなわち単勝オッズ1番人気どおりに買った場合は、回収率3.03を要する。
3倍を超えるのは並大抵のことではない。
そこで回収率を極力抑え、例えば1.05くらいにしてみれば、レース的中率は0.95となる。
関係をまとめると下のようになる。
レース的中率 必要な回収率
0.33 3.03
0.25 4.00
0.95 1.05
0.91 1.10
0.85 1.18
0.80 1.25
0.50 2.00
人によって結論は違うかもしれないけれど、数字を眺めれば「妥当なレース的中率」は相当高いとイメージできるだろう。
「単勝1番人気さえ勝率0.33なのに、的中率0.9など非現実的だ」と反論する人もいよう。
だが、混同してはいけない。
的中率では実現不可能でもレース的中率ならば可能である。
例えばほとんど全部の単勝を買えばいいのだ。
100%である。
これも「非現実的だ」という人もいる。
均等買いすれば赤字になるし、オッズに従い段差買いすればどれが1着になっても回収率が80%程度にとどまるからだ。
ならば、「回収率に段差をつければ」とわたしは考える。
これまでの記事でも「引き分け」の概念について触れてきた。
多くのレースでトリガミになっても、時々ドカンと大きな馬券を当てればいいのではないか。
一定の期間で収支を計算したとき、回収率が100%を少し超えればいいのである。
大穴が出るまでジッと耐える。
トリガミでもちょこちょこと資金を回収し、資金が枯渇しないようにして。
これ以上は申し上げないが、これがわたしの考える購入法の必勝スタイルである。
予想法は、的中率を維持しながら、買い目をどれだけ減らせるか、ということがテーマなのだ。
170回を超えるブログ記事の中でも、最も重要なお話をした。
今わたしが公開できるレベルはここまでである。
(SiriusA+B)