2019年8月11日日曜日

第247夜 出走頭数と速度の関係



▼多頭数は速くなりやすい
速度指数やスピード指数などをベースに予想する人は、馬場調整、斤量調整、クラス調整をしていると思うが、それ以外の要素もあることを今夜は記してみたい。
出走頭数である。

競走馬が全力でない証拠に、出走頭数と速度の関係を挙げることができる。
全力でないというのはいささか語弊があるかもしれない。
能力を限界まで引き出していない、というべきか。
騎手が限界まで走らせているのだとしたら、出走頭数が何頭でも速度に影響はないはずである。
ところが、実際には頭数が多いほど速度も速くなる。
争いが激しくなれば、より能力が引き出される、それはつまり、馬たちは持てる力を100%発揮していないということなのである。

スピード指数系の問題点はまさにここなのだが、これを逆手にとって補正に使うことができるのではないか。
ということで、データを見てみることにした。

★表
芝/ダート出走頭数平均速度上り平均速度
8頭立て58.8560.98
9頭立て58.9960.87
10頭立て58.9660.88
11頭立て59.1860.91
12頭立て59.3060.67
13頭立て59.3560.64
14頭立て59.3260.43
15頭立て59.6060.55
16頭立て59.7560.22
17頭立て59.8260.78
18頭立て60.2460.80
ダート8頭立て56.3956.50
ダート9頭立て56.3056.27
ダート10頭立て56.3856.25
ダート11頭立て56.5256.15
ダート12頭立て56.1656.98
ダート13頭立て56.6455.70
ダート14頭立て56.5956.61
ダート15頭立て57.0855.74
ダート16頭立て57.4656.23

予想された結果どおり、頭数が多くなるほど速度速くなることが分かる。
芝でもダートでも、傾向は同じである。
狭いコースだと「渋滞」でもするかもしれないと懸念したが、最大18頭であれば問題はないようだ。

一方で、上がり3ハロンは頭数が多いほど平均速度が遅くなる。
最短コースである内側で好位置を目指すために、頭数が多いほど先行争いは激しくなるだろうし、最後の直線は残る力を振り絞ることになろう。
そのためと思われる。

なお、平均速度が多少凸凹しているのは、競馬場の影響と思われる。

▼出走頭数補正
出走頭数が多くなるほど全体の速度は速くなり、上がり3ハロンは遅くなる。
これを補正値に加えるのも手だ。
例えば、前走で10頭立てのレースに出走していた馬なら、18頭立てのレースに出れば自然と速度が上がると期待できるからだ。
スピード指数や速度指数で説明困難と思われたものが、これで説明できる可能性がある。

反対に、多頭数の競走で最後の直線にて力尽きた馬は、調教以上の高負荷をかけられ、次走で穴をあけることもある。
わたしは速度を使用した予想はしていないが、多頭数の前走で、外枠で先行して最後に失速した馬いたら、わたしなら狙い目かもしれないと思って詳細を調べてみる。
(SiriusA+B)

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