2019年12月8日日曜日

第260夜 騎手の巧拙とコースの大きさ(1)



▼騎手の得手不得手
前夜と少し関連した話題である。
データ表は、申し訳ないが少し整理して次の夜にでも載せたい。

騎手の巧拙を測定することは非常に難しいと思う。
だが、ひとりの騎手を「ダート戦が得意」とか「長距離は苦手」「東京より中山が得意」などと評することはできる。
集計は割と簡単である。
騎手の得手不得手は分かるだろう。
これに、前夜に示した「コースの大小」を加えて分析してみればどうかと思ったのである。
なぜダートが得意と言われるのか、なぜ東京より中山が得意なのか、コースの大小がその理由を提示してくれることはないだろうか。
新たな知見が得られるかもしれないと思ったので、早速、騎乗回数の多い騎手を調査してみることにした。

やり方は単純である。
コースの大きさと距離別に勝率を並べるだけである。

▼騎手の巧拙が出やすいコース、出にくいコース
最初に仮説を立てておきたい。
騎手の巧拙は、大きいコースで、かつ、距離が長くなるほど明確になる、と想像する。
小回りコースでは、競走馬の先行力が物を言う、すなわち、競走馬の力の比重が大きく、騎手の技量による加減というか裁量の余地が少ないと思っている。
距離は長いほど騎手の技量(ギアチェンジや位置どりなど)が活きるとも思う。

最初に驚いたのは、各騎手のコース別出走回数が非常に少ないことである。
計測期間(2006-2018)13年分、騎乗数は数名が10,000回を超える。
それでも同一コースでの騎乗は1,000回未満だった。
「騎手も案外慣れたコースというものはないのだなあ」と思った。
さて、集計結果を次の夜に示す。
仮説に対する検証結果は少々意外なものであった。

(SiriusA+B)

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