▼ベテランだからといって勝てない理由
仕事でも日常生活でも、人間のアタマは硬い、と毎日のように思う。
競馬でも、いや競馬ではなおさら「常識」に縛られた思考をする人が多いと感じるのだが、もう少し柔軟に考えられないだろうか、と思うのだ。
特に競馬(予想)の世界では、経験年数や知識量は馬券収支に正の相関を持たない。
「僕はかれこれ20年くらい競馬をやっています」なんていう人がいるけれど、大抵の場合、儲け話は(散発的なヒットは別にして)聞かない。
キャリアを誇る前に「20年やってきてなぜ馬券収支が良くならないのですか」と聞きたいけれど、もちろんそんなことは言わない(社会人ですから)。
ベテランが勝てない理由は、努力不足か、競馬に勝つための知識収集でないのか、有用な知識を収集しているのに応用する能力に欠けているか、のいずれかである。
能力についてはわたしがどう助言しても仕方ないのだが、職業人なら例えば(1)仕事は職場の同僚の中でもできる部類である、(2)表計算ソフトくらいは職場の誰よりも使いこなせる、(3)ルーティンワーク以外の仕事の企画推進を任される、の3要件をすべて満たす人でなくては競馬で長期的に勝つことはないだろう(満たす人なら理由は分かる)。
努力しているが不運だ、報われない、と言う人は、わたしの知る限り、やはり努力不足である。
得てして努力量は少ない。
耳の痛い人がいれば申し訳ないけれど「それで努力したつもり?」と言いたくなるケースがほとんどなのだ。
自分に甘いのである。
もちろん、誰しも、家庭も仕事も放り出して競馬研究に没頭できれば、と思う。
わたしは、睡眠時間を削ったり、風呂の中でも通勤電車の中でも仮説を立てて考えたりしている。
仕事が立て込んでいるときは仕事で頭が一杯である。
仕事も家庭も手を抜かないどころか、かなり頑張っている。
要するに起きている間、頭はずっと休ませていないのだ。
競馬は「知識量を競うスポーツ」ではなくて、「アイデアを競うスポーツ」である。
コンピュータのない時代、「記憶量を競うスポーツ」であったが、その名残か、記憶量と知識量を混同しているのではないかと思う。
▼未来指数2020
努力の方向が違うケースについては修正も早い。
アイデアを競うスポーツだと理解すれば、「勝つためにはどうすれば良いか」と常に念頭において考える癖を付けることで次第に結果は出てくるだろう。
斬新な着想というのも必要だが、これは簡単ではない。
だが「白砂糖は黒砂糖からできる」。
ゼロから着想できる人間はほんとうの天才を除き皆無である。
それでも、着想のヒントはあちこちに転がっていて、それに気が付くアンテナは天才でなくても用意できる。
例えば、競馬に関する新聞記事でも海外競馬情報でも競馬ブックでも、読むだけではなくて「これを自分の馬券理論に応用できないか」と考えながら読むといい。
良いものがあれば採り入れればいいのだ。
仮説を立て検証する作業もたいへんだがやらねばなるまい。
仮説の多くは無駄骨に終わるが、この労を惜しむようだとアイデアの進化は厳しいのではないかと思う。
2020年にはわたしなりの理論を構築して紹介していきたいと思う。
わたしは未来指数と仮称している。
いつか発揮してくれるはずの「潜在能力」を推し量るものだが、血統理論ではない。
どちらかというと統計をベースにした指数系のイメージだと思ってもらえればいい。
もちろん、どのくらいの威力を見せるかは未知数だ。
それでも、新しい地平を切り拓くことのではないかと思っている。
わたしの知る限り、似たような予想法を見たことがないからである(誰もやらないということはまったくハズレた理論なのかもしれないけれど)。
今のデータベースでは足りないものが多く、地道に材料集めから始めなければならないし、データの揃え方も独特なので、結構難儀している。
ちょっとゴールは遠いが、うまくいくようなら進捗状況をブログにてご紹介することもあると思う。
仕事のスケジュールなどから今夏以降に始める計画を立てている。
(SiriusA+B)