2020年2月16日日曜日

第266夜 逃げ馬を探す

▼逃げ馬の恐るべき良績
定義により成績の評価は変わるけれど、競馬は基本的に先行有利とされる。
脚質を逃げ・先行・差し・追い込みに分けた場合、逃げ馬の勝率は20%から25%くらいはあるとみられる。
少し変わった定義だが、ゴールから上り3ハロン(600m)を差し引いた地点で、1位通過した馬を「逃げ馬」とすると、18.7%の該当馬が1着になる(2006-2018年の中央競馬平地競走)
勝率こそ低いものの、単勝回収率は193%と驚異的な数値になった。
これなら、逃げ馬を買い続ければ必勝法になるじゃないか、と誰もが考えるだろう。
しかし、一番難しいのは「どの馬が逃げるのか」言い当てることなのである。


▼わたしの定義に基づく「逃げ馬」の成績(2006-2018年中央競馬平地競走)
着順 件数 平均オッズ 回収率
1 10,092 18.7% 10.3 193%
2 7,140 13.2% 16.2
3 5,187 9.6% 20.2
4 4,213 7.8% 24.6
5 3,499 6.5% 29.6
6 3,045 5.6% 33.9
7 2,789 5.2% 37.9
8 2,660 4.9% 42.8
9 2,465 4.6% 47.8
10 2,198 4.1% 54.2
11 2,135 4.0% 59.0
12 1,951 3.6% 64.8
13 1,767 3.3% 72.2
14 1,606 3.0% 71.2
15 1,412 2.6% 85.1
16 1,225 2.3% 96.9
17 304 0.6% 117.8
18 227 0.4% 142.8
前走記録なし他 0 0.0%
53,915


▼逃げ馬を予測(予想)できるのか
先にわたしの回答を申し上げれば、勝馬を予想するのと同様に、レースの逃げ馬を予想することは至難の業である。
ほとんど不可能といっていい。
ある意味、勝馬予測よりも難しいのである。
勝馬の予測の場合はスタートで失敗しようが道中失敗しようが軽微なら挽回できるが、逃げられるかどうかはスタートがすべてであり、取り返しがつかないからだ。
一番わかる情報でも「前走で逃げた。今回も逃げるのでは」という予測である。
それでも、前走逃げ馬(ここでは、ゴール前600m地点の1位通過馬)のうち、今走でも逃げ馬になったのは僅か約3割しかない。

枠順(分かりやすいので枠番連勝用の枠番を用いた)が内側ほどやや逃げやすいとか、騎手による戦術差があるとか、ちょっとした傾向はあるが、とても予想とするほどの事実は見つかっていない。

わたしの定義に基づく「逃げ馬」の前走ゴール前600m通過順位
前走前半 件数
1位通過 14,908 27.7%
2位通過 6,780 12.6%
3位通過 5,466 10.1%
4位通過 3,991 7.4%
5位通過 3,140 5.8%
6位通過 2,456 4.6%
7位通過 2,186 4.1%
8位通過 1,822 3.4%
9位通過 1,551 2.9%
10位通過 1,308 2.4%
11位通過 1,126 2.1%
12位通過 979 1.8%
13位通過 784 1.5%
14位通過 671 1.2%
15位通過 504 0.9%
16位通過 352 0.7%
17位通過 106 0.2%
18位通過 52 0.1%
前走記録なし他 5,733 10.6%
53,915
(SiriusA+B)

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