2021年7月25日日曜日

第339夜 原点予想拡充版(8)距離

 

339夜 原点予想拡充版(8)距離
[F] 今走前走距離別加減値
ファクターEにつづき、今走と前走の競走条件の違いに関するファクターである。
ファクターFは今走と前走の距離の違いが今回どう勝率に影響を及ぼすのかを示した。
なお、この原点予想拡充版は、中央競馬平地競走完走データのみを扱うので、障害帰りとか、地方で走ってきたとか、前回は競走中止したとか、そうしたものは反映していない。

中央競馬平地競走では、1,000mから3,600mまで距離設定がある。
組合せを考えると膨大な量になる一方、そのほとんどが少量のデータしかない。
そこで、今走距離/前走距離を求め、分類することにした。
今回2,000mに出走する馬で前走が1,700mなら、2,000/1,7001.2(小数点第2位以下を四捨五入)とする。
距離延長だと1より大きい値になるようにした(もちろん逆でも結構)
芝とダートについては別途ファクターEで分類しているので、ここでは芝とダートを分けていない。
ファクターEFを混合したものをファクターとして使っても良いと思うが、意外にも精度は分けたほうが良かったのでわたしは分けている。

「長距離戦と短距離戦では走り方が違うのでこうした比率では表現できないのではないか」というご意見もあると思う。
その通りだと思うが、実際にはステイヤーズステークスで走った次にダート1,200mに出走するような馬はいない。
1,700m
1,000mのダート戦くらいの行き来がほとんどである。
したがって、このような割り算でも十分に役立つようなのだ。

よく、距離延長・距離短縮で勝ち負けになる、というコメントが出てくるけれど、全体的には同じ距離±10%が最も良い。
考えてみてほしいが、調教師が距離適性を間違えるというのはそれほど頻繁にあるとは思われない。
適鞍がなくて、とか、馬主の強い意向で、とかいったものはあるかもしれない。
調教師など関係者は表向きこそことばを選んでコメントするが、距離適性というより勝てそうなレースを選ぶというのが本音だろう。
ただ、極端な距離の変更はやはり馬にとって良くないようである。

[F] 今走前走距離別加減値

今走/前走距離比 勝利件数 完走件数 勝率 加減値
0.7未満 134 3,794 0.0353 -0.0351
0.7 574 13,138 0.0437 -0.0267
0.8 2,633 41,488 0.0635 -0.0069
0.9 6,880 92,689 0.0742 0.0038
1.0 19,638 238,758 0.0823 0.0119
1.1 5,245 74,374 0.0705 0.0001
1.2 2,319 45,280 0.0512 -0.0192
1.3 1,123 24,985 0.0449 -0.0255
1.4 286 8,941 0.0320 -0.0384
1.5 148 7,017 0.0211 -0.0493
1.6以上 63 4,191 0.0150 -0.0554
39,043 554,655 0.0704


(SiriusA+B)

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