2022年2月13日日曜日

第365夜 タイキシャトルはパドックの入り口で嘶く(いななく)


▼他馬を威圧するタイキシャトル
伝聞によれば、タイキシャトルはパドックで嘶くと、必ず勝ったという。
嘶くことをしなかったのは2回で、いずれも敗戦したそうだ。
パドックでは調子を見るというが、こういう癖を見抜くことが要点であるとわたしは考えている。

いわゆるパドック派ではないので断定は差し控えるが、パドック「だけ」で勝ち馬を見つけることは相当難しいだろうと思う。
人間の、例えば100m走やマラソンで、スタートラインに立った選手を見て誰が優勝するのか言い当てることが難しいのと同じである。
詳しい人でなければ見知った選手でさえ少なく、手をブラブラさせたり首など柔軟運動したりしているのを見ても何も分からないだろう。
相馬眼以前の問題である、とわたしは思う。

▼パドックで何を見るのか、は分からないが見たものをどうするか
では、パドックを見ることは競馬予想の役に立たないのか。
その考えにも違和感がある。
どうも相馬眼というのは神秘的な表現で語られることが多いようにわたしは思っているが、きちんとデータベース化しておけば誰でも(自分にとって)有用かどうか分かると思う。
データベース化というと大袈裟だが、要するに記録して活用できるようにしておくことである。
予め目星を付けた馬が好調か不調か、という個々の馬の時系列と、どういう仕草を見せた馬が好走するのかという一般的な判断のふたつは、パドックならではの情報である。
これを手元で整理していれば武器になるのだ。

例えば、馬Aについて、整容、仕草、馬具などをメモする。
2021
153R 冬毛、嘶く、深いブリンカー。
で、レース後、結果を付加する。
12
着、終始外を回る、と。

パソコンの表計算ソフトを手軽に利用できる時代だから、これらを整理し入力しておけば、馬Aの履歴も分かるし(いつも嘶いているな、とか)、嘶いた馬がどのくらい勝利或いは馬券に絡むか集計することも容易になる。
表計算ソフトに記述すればオリジナルのパドック情報を構築できる。
鼻を鳴らすのは勝てない可能性が高いようだ、2人曳きは好勝負、などと分かってくるだろう。
勝率や連対率、或いは速度といった結果との相関性を示した数値情報であれば、ご自身の予想に接続することもできる。
「パドック派」の解説ではこの辺り、すなわち結果との関係蓄積した情報の使用方法に関する記述を省略していることが多い印象を持っている。
パドック派には当然のことでも、わたしたちには当然ではない。
ちなみにパドック派の人が不親切なのではなく、見るべきポイントに焦点を当てて指南しているからである。

手間がかかる?
忙しいので調べられない?
わたしなら、頬杖ついてこう返すだろう。
そうだよね、忙しいよね。
本気で研究している人に勝てなくても仕方ないよね。
(SiriusA+B)

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