2023年5月14日日曜日

第417夜 他人の思考回路を考えること


▼騎手6人が制裁されたニュース
2023年5月3日に発表された、騎手6名を騎乗停止30日間とする制裁は、ニュースとして多くのメディアに取り上げられた。
日本中央競馬会は公正な競馬を確保するため、このような制裁に至った。
女性騎手が多かったこともメディアの興味を引いたのだろう。
スマホをいじっただけなのに、と有名な作品をもじって独り言を言うわたしだが、制裁を適切とする意見、もっと重い処分をという意見なども目にした。
個人の意見を述べること、述べる自由があることは、世界中でも限られた人間にしか許されていない貴重なものだ。
だが、このブログでは、罪状、制裁の軽重評価、プロフェッショナル意識の欠如、といった話題に関心はない。
わたしのとっては、意見表明に対する賛否、支持不支持の傾向などのほうが興味深い。
「公正な競馬」のように概念的なもの、二酸化炭素や新型コロナウイルスのように人間の目に見えないもの、予想予測は、人により思考の深さのばらつきが大きくなってくる。
ネタはたまたま騎手への制裁だが、他のニュースであれ、わたしは世論、正確には世論の「意見の比率」が自分の想像と合致しているかを常に確認する(自分の考えが世間の大勢と合致しているかではない)。
目に見えないものがどれほど考えられているか、字面や額面通りに捉えただけの思考の割合はどれくらいか、どの情報が注目されるのか、などは鍛錬になる。
競馬は世間の縮図であるから、他人の思考回路の把握は、予想傾向を想像する武器になるのだ。
競馬(馬券)は、馬の能力を予想するものだが、他人(ライバル)の予想傾向の脆弱性を狙うものでもある。
毎度舌足らずで申し訳ないが、わたしは日頃、こうした訓練を兼ねながらニュースを見る。

▼皆と同じ
わたしたちは、
「とにかく情報を鵜呑みにしないこと」
とあらゆる分野で毎日のように警告される。
わたしたちは、日々さまざま判断を迫られているのだが、実は他人の話の鵜呑みでも皆と同じでも「多くのことはうまくいく」。
それで考えない癖を身につけてしまう人は多いようだ。
身につけてしまった人の行く末は、ある程度の年齢になると分かってくるが、「皆さんやっています」と言うセールストークに負けた記憶のある人で幸い未だ若い人は、深く考える訓練をしておいて損はない。

競馬予想はまさに「皆と同じ」的な世界だ。
誰かの印通りに買うのは鵜呑みにする行為、オッズを見ながら投票するのは「皆と同じ」行為である。
少なくとも、これらの投票行動で黒字を続けた人を聞いたことはない。

とりとめもなく、どうでもいい話であった。申し訳ない。
(SiriusA+B)

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