2025年9月15日月曜日

第533夜 強い先行力


強い先行力
競馬は先行有利である。
差し馬や追い込み馬が華麗な勝ち方をしようと、全体的には前々で走る馬が勝ちやすい。
競走は1,000m1分、1,600m1分半という極めて短い時間で決着する。
だからゲートは大切で、出遅れは致命的なのだ。
わたしもそれは充分理解しているつもりだが、「じゃあ、先行したのはどれも良馬なのか」と悩む。
そもそも、どこまで先行すれば先行馬と言えるのか、逃げ馬は分かるが何番手くらいまでを先行とすべきか、先行したけど馬群に沈み、或いは抜かれて着順が悪い馬はどう評価するのが適当か。
悩みどころは多い。

今夜、記事下に掲載したのは、「前走で強そうに思えた先行馬」の今走成績である。
成績表の通過順位で4角までは逃げた、すなわち「1-1」「1-1-1」「1-1-1-1」の馬、或いは4角までは2番手だった「2-2」「2-2-2」「2-2-2-2」といった馬たちを、先行力があったとみなした。
また、例えば「1-2-1」とか「2-2-1」といった通過順位がすべて1位か2位だった馬も含めた。
ここでは、逃げた馬を「1」、2番手を「2」、12位はキープした馬を「1or2」とする。
恥ずかしながら、これまでは先行していればのべつ幕なしにまとめることが多かったのだが、今回は条件を厳しくした。
通過順位が3位、3番手は、12番手と傾向が異なるように思えたので除外した。
わたしの主観だから、異論ある人はご自身で加えて加えてみてもらえばいい。

図表のように、前走同じ着順でも、先行馬121or2に該当すれば、非該当馬よりも若干成績が良い。
逃げて強かった馬が高評価なのは頷けるが、ずっと2番手や12番を競いつつ走った馬も強い。
2
番じゃダメなのかと言われれば、ここではOKである。
特に、1or2馬は道中競ったからか、最も良績であることは興味深い。
図表で掲載したのは、前走の着順と前走先行パフォーマンスのみだが、過去に先行力を発揮した馬や、着順以外の視点との組み合わせも面白いので是非研究いただきたい。
ポイントは早々に沈んだ逃げ馬先行馬と峻別したところにある。
(SiriusA+B)

(
図表533-1)前走展開別今走成績(2011-2024中央競馬平地競走
)
前走着順 前走展開 勝利回数 出走回数 勝率
1着 1 811 7,885 0.103
1着 2 615 5,735 0.107
1着 1or2 202 1,517 0.133
1着 それ以外 3,214 30,203 0.106
2着 1 1,152 5,343 0.216
2着 2 1,166 5,320 0.219
2着 1or2 281 1,230 0.228
2着 それ以外 6,634 33,628 0.197
3着 1 520 3,748 0.139
3着 2 662 4,078 0.162
3着 1or2 157 936 0.168
3着 それ以外 5,020 36,547 0.137
4着 1 318 2,938 0.108
4着 2 400 3,392 0.118
4着 1or2 105 814 0.129
4着 それ以外 4,038 37,986 0.106
5着 1 207 2,459 0.084
5着 2 242 2,830 0.086
5着 1or2 60 717 0.084
5着 それ以外 2,966 38,963 0.076
6着 1 159 2,016 0.079
6着 2 178 2,462 0.072
6着 1or2 49 623 0.079
6着 それ以外 2,438 38,593 0.063
7着 1 116 1,860 0.062
7着 2 153 2,117 0.072
7着 1or2 49 645 0.076
7着 それ以外 1,910 38,315 0.050
8着 1 101 1,611 0.063
8着 2 131 1,918 0.068
8着 1or2 46 581 0.079
8着 それ以外 1,535 37,745 0.041
9着以下 1 384 8,059 0.048
9着以下 2 396 9,667 0.041
9着以下 1or2 161 3,444 0.047
9着以下 それ以外 5,287 209,995 0.025


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