2018年11月25日日曜日

第221夜 複勝は奥深く、断定できないけれど、庶民派の着実な券種だと思うのだが

▼金持ちの馬券なのか
「射幸心を煽る」とは、楽をして良い思いをしたい、儲けたいという気持ちにさせる、ことである。
賭け事には少なからずこうした思いを秘められいる。
だから「何々するだけで儲かる」というフレーズで誘惑されやすく、実際そういう誘惑が多いように思う。

わたしの場合、副業的な位置付けになるだろうか。
本業のほかに稼げたら、とは思うが、楽をして、というのはない。
データを収集加工する作業は、少なくともわたしには苦行である。
予想法の研究は終わりというものがない。
好きでなければ働いた方がよほど稼げるだろう。

この射幸心を煽り方もよくできていて、中央競馬でもリスクに応じた馬券の種類が存在して、それぞれの「程よいリスク」を選べるようになっている。
楽しみを増やす、というのはそういうことだとご理解いただきたい。

このうち複勝馬券は券種のうちで最も的中率が高く配当が低い。
そのため「大金を投じて1.1倍の配当を得るような買い方のできる金持ちの馬券だ」という声もある。
わたしには後述するように庶民の馬券に思えるけれど、それこそ射幸心を煽られているのでは、と思わずにはいられない。
100円で1点買いにしても、全レースで投票したいので1日最大3,600円は要る。
ある程度的中率も確保できるので、資金の枯渇リスクも小さい。
この例では、10%の黒字は+360円だが、黒字になるだけ凄いことだと思う。
そもそも100円であっても何点も買いにいき、たまに大きめの配当を当てるより少額で確実だと思うけれど。

逆に聞きたい。
お金持ちは、1万円の利益を目指して10万円を投じるだろうか。
お金持ちでも賭け金が膨らむほど惜しくなると思うのだが(庶民と金銭感覚は違うけど)。
1万円の黒字で嬉しくなる財布感覚の人に10万円は大きすぎるが、10万円を気安く出せる金銭感覚の人にも1万円は小さすぎるのだ。
ということで、お金持ちの馬券ではない気がする。

▼複勝馬券とどう付き合うか
では、どう付き合うといいだろう。
情けないけれど、わたしは未だ確たる回答を持っていない。
いろいろなサイトを見て回っても、これは、という戦略にも出合わなかった。

いくつかわかっていることはある。
例えば、コロガシはおススメしない。
1番人気の複勝率でも67%弱である。
0.67×0.67=0.45
だ。
2回でさえ半分以上の確率で失敗する。

1.1倍近辺ばかり狙う「本命党」の買い方も難しい。
いくら自信があっても9割近く当てるのはたいへんなことなのだ。

では穴馬を狙うか、というのもどうかと思う。
3着までの人気馬で埋まらない空席は意外に少ない。
その割に穴馬は多い。

▼負けにくい馬券
じゃあ、なんの馬券なの、ということである。
わたしが思うに、勝ちにいく馬券としては付き合い方が難しいけれど、負けにくい馬券と思えば使いやすいかもしれない。
実際、大穴狙いでなければ複勝はよく当たり、資金は枯渇しにくい。

ならば、守備的というか保険的馬券なのだろうか。
余剰資金(例えば1万円投じて最低得られる利益千円で他の馬券を買う)で勝負するとなればまた難しい議論になるが、そのような使い方なのか。
冷静に考えて、そんなことする?

わたしは大量のレースで少額からコツコツと資金を増やしていく馬券ではないだろうかと思う。
断定的に言い切れないのが残念だが、皆さんはどう思うだろうか。
倍率に関係なく、これはと自分が思う馬1頭の複勝をほぼ全レース買うとよくわかるが、1日を終えればたまに黒字になり、大幅に負け越すケースは少ない。
競馬(馬券)は「資金をいかに減らさずにプラスにもっていくか」というゲームだとわたしは思っている。
その趣旨にいちばん近いのが複勝なのだ。
的中率は高いので資金の回転が速い。
絞れなければ見送るのも悪くないが、数多くのレースに挑み、1点を狙う。
できればオッズも見ないで、すべて同じ金額で勝負してほしい。
自信のあるレースにドカン、ではなく、魚網を投げるように広く薄くだ。
あなたの選択眼が素晴らしいのなら、多くの開催日で6割近くの的中率を弾き出し、頻繁に資金を回収しながら少しずつ黒字を蓄積していくはずである。
単勝を買っておけば当たったとか、そういうことも考えず、ストイックに複勝だけで戦い続ける気持ちの強さも大切だ。
射幸心を煽られてはいけない。

以上は仮説であるが、この戦略が間違っていないなら、少額で臨む大多数の人向けの馬券である。
ちなみに、仕事が忙しくあまり投票できていないが、今年のわたしはこの方法を実践している。
今年の収支は、大きな複勝を当てたこともあり今のところ黒字である。
オッズを見ずに買うので、多くの本命に混じって自分でもびっくりするような穴馬が当たったりする。
極めて少額ながら、口座残高は元の2倍を超え、270%以上である。
大儲けはもちろんないけれど、意外に着実な歩みだと感じている。
時間をかければ、とお思いの方もいるだろうが、意外に短期間で利益は積もる。
(SiriusA+B)

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