2026年6月21日日曜日

第566夜 前走着順とレースレベルを組み合わせる


連対馬のオッズで表わすレースのレベル
ずっと、レースレベルについて考えが行ったり来たりしている。
クラスや芝・ダートの別、東西第3場、牝馬限定などの区分も検討対象だが、ほかに何かないかといつも探している。
もちろん、速度・スピード指数など走破タイムに基づく分析もある。
前走がどんなレベルだったかは、単位を揃えるように成績を比較しやすくするのだ。
無関係と思うときがある一方で、やはり多少なりとも関係あると思い直すこともある。
わたしの「倉庫」には、残骸というか、捨てるに捨てきれない資料が乱雑に積み上げられている。
その中には、レースのレベルを考察したものが幾つかある。
図表564-1はそのひとつだ。
12着馬の単勝支持率(オッズの逆数)の合計をレース毎に出す。
簡単に例えると1着馬の単勝オッズが1.6(支持率50%)2着馬が7.2(11%)のレースなら合計は61%になる。
これを8段階に区分してレースレベルと仮定する。
この例は、連対馬合計61%なので、70%以下のカテゴリー(レベル7)に位置付けられる。
出走馬を前走のレースレベル別にグループ化した結果が図表の通りである。
前走のレースで連対馬の支持率が高い順に、今走の成績は良い。
ただし、支持率70%(レベル8)の区分で今走勝率は8.6%に過ぎず、10%以下の支持率レース(レベル1)出身馬でも6.6%の勝率と、「関係ありそうだが、それほど差はない」という結果だった。
「うん、失敗作だね」と放置した次第である。
今夜はこれを引っ張り出してきて、着順データとドッキングした。
すると意外な結果を得られた。
(図表566-1)前走レベル別成績(2011-2024年中央競馬平地競走。レベルは12着馬の単勝支持率合計)
前走レベル 連対馬支持率計 勝利回数 出走回数 勝率
8 70%超 988 11,546 0.086
7 70%以下 2,601 33,351 0.078
6 60%以下 4,828 64,401 0.075
5 50%以下 6,486 89,295 0.073
4 40%以下 8,237 114,220 0.072
3 30%以下 9,119 131,094 0.070
2 20%以下 7,110 104,271 0.068
1 10%以下 2,494 37,742 0.066

荒れたレースの着順は
わたしは前走着順を成績と相関の大きいファクターと考えている。
前走2着は、勝率約20%前後あるのだ。
「同点」が多いので着差を組み合わせて差をつけるモデルを記事にしたことがある。
今回、この着差に代えてレースレベルを結びつけた。
図表566-2である。
 (図表566-2)前走着順・前走レースレベル別成績
前走着順 前走レベル 勝利回数 出走回数 勝率
1着 8 230 1,090 0.211
1着 7 509 2,840 0.179
1着 6 740 5,232 0.141
1着 5 874 7,054 0.124
1着 4 943 8,811 0.107
1着 3 895 9,873 0.091
1着 2 517 7,707 0.067
1着 1 134 2,733 0.049
2着 8 335 1,105 0.303
2着 7 802 2,846 0.282
2着 6 1,362 5,259 0.259
2着 5 1,647 7,048 0.234
2着 4 1,877 8,860 0.212
2着 3 1,777 9,915 0.179
2着 2 1,117 7,742 0.144
2着 1 316 2,746 0.115
3着 8 116 1,098 0.106
3着 7 328 2,838 0.116
3着 6 703 5,242 0.134
3着 5 940 7,012 0.134
3着 4 1,296 8,795 0.147
3着 3 1,399 9,859 0.142
3着 2 1,147 7,727 0.148
3着 1 430 2,738 0.157
4着 8 100 1,098 0.091
4着 7 249 2,816 0.088
4着 6 496 5,237 0.095
4着 5 691 6,995 0.099
4着 4 948 8,774 0.108
4着 3 1,135 9,813 0.116
4着 2 920 7,676 0.120
4着 1 322 2,721 0.118
5着 8 52 1,082 0.048
5着 7 187 2,815 0.066
5着 6 352 5,183 0.068
5着 5 541 6,999 0.077
5着 4 674 8,738 0.077
5着 3 771 9,779 0.079
5着 2 645 7,658 0.084
5着 1 253 2,715 0.093
6着 8 55 1,052 0.052
6着 7 148 2,714 0.055
6着 6 282 5,063 0.056
6着 5 400 6,749 0.059
6着 4 509 8,531 0.060
6着 3 636 9,503 0.067
6着 2 584 7,463 0.078
6着 1 210 2,619 0.080
7着 8 23 976 0.024
7着 7 94 2,648 0.035
7着 6 215 4,959 0.043
7着 5 306 6,636 0.046
7着 4 461 8,391 0.055
7着 3 537 9,405 0.057
7着 2 435 7,345 0.059
7着 1 157 2,577 0.061
8着 8 26 908 0.029
8着 7 68 2,538 0.027
8着 6 157 4,777 0.033
8着 5 267 6,501 0.041
8着 4 330 8,129 0.041
8着 3 445 9,180 0.048
8着 2 378 7,250 0.052
8着 1 142 2,572 0.055
9着 8 17 744 0.023
9着 7 56 2,288 0.024
9着 6 148 4,435 0.033
9着 5 211 6,096 0.035
9着 4 284 7,832 0.036
9着 3 353 8,764 0.040
9着 2 317 6,943 0.046
9着 1 134 2,494 0.054
10着以下 8 34 2,393 0.014
10着以下 7 160 9,008 0.018
10着以下 6 373 19,014 0.020
10着以下 5 609 28,205 0.022
10着以下 4 915 37,359 0.024
10着以下 3 1,171 45,003 0.026
10着以下 2 1,050 36,760 0.029
10着以下 1 396 13,827 0.029

各前走着順で勝率に大きな差をつけられた。
前走2着を例に挙げると、レベル8では勝率30.3%、レベル728.2%
これがレベル1になると11.5%まで低下する。
「前走2着馬の勝率は20%前後」という情報が、レースレベルを加えることでここまで細分化できる。

わたしはこれだけでも満足するのだが、さらに興味深いことも分かった。
前走着順別に、勝率を折れ線グラフで描くと一目瞭然だが、前走12着ではレースレベルの高いほど成績が良い。
ところが、前走3着以下ではレースレベルが低いほど良績なのである。
前走3着は、レースレベル8出身で勝率10.6%だが、レースレベルが下がるに従い逆に成績を上げていく。
レースレベル1だと15.7%に達する。
図表566-1では前走レースレベルが下がると成績も低下することを示した。
しかし、前走着順を組み合わせれば、前走12着はレースレベルと成績は連動するのに対し、前走3着以下では荒れたレース出身ほど成績が良くなる。
何故なのか。
波乱のレースで有力馬が敗退して3着以下にいるから?
波乱のレースで力を出しきれなかった馬が多いから?
波乱なのは人間の人気だけで、実力伯仲馬が多いから?
堅いレースは実力通りで、波乱のレースは着順も参考にならないから?
貴方ならどう考えるか。
(SiriusA+B)

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