▼軍隊の予備
軍隊には、予備という考え方がある。
勝利に向けて戦略や戦術を考える点で、学ぶべきことも多いと思う。
予備という用語にも、作戦予備、戦術予備、戦略予備、総予備などあるが、ここでは単に「予備」としてエッセンスを抽出したい。
そもそも、軍隊はなぜ予備を持つのか。
全戦力を集中して投入すればいいのに、なぜそうしないのか。
答えは至極明解で、新しい事態に対応するためである。
予想外に、新たな敵が出現したとき、指揮官に手駒がなければ対処できない。
また、好機に攻撃行動ができない。
▼資金管理も戦略
投資の世界でも同じように考えれれているようだ。
流動性の高い手元資金がないと、市場が急変しても対応できない。
例えば、安全株の銀行株や電力株でも、絶対ではなかったことは記憶に新しい。
株式市場が暴落したとき、バーゲンセールとなった株式を取得もできず、保有株が値下がりするのを眺めているだけである。
競馬予想でもこの考え方は役に立つ。
もしかすると、次のレースで妙味のある馬券があるかもしれないのだ。
鉄板と思われた目の前のレースで馬券が外れ、あとの競走の馬券を買う資金もないなんて経験はないだろうか(たぶんないと思うが夢で見ることはあるかもしれない)。
資金管理も戦略のひとつである。
小説「優駿」(宮本輝著)では、大勝負に出て会社を倒産の危機から救ったストーリーが挿入されている。
現実世界で同じことはまずできないだろう。
無けなしの金で大当たりして、というのはありえないからドラマになり、感動が生まれるのである。
予備のない戦いは負け戦となること必定である。
十分な資金を持って、競馬を臨む。
好機はそれほど頻繁には訪れないからこそ、確実に準備しておきたい。
(SiriusA+B)