2019年2月10日日曜日

第229夜 人気薄でも完全に盲点の馬とは限らない

▼単勝オッズから人気薄の馬を分析する
前夜には単勝オッズを題材に記事を書いたが、ついでにもうひとつ話題を提供したい。
競馬はギャンブルであり、いつも能力通りの結果になるわけではない。
だからこそギャンブルなのだが、理不尽な結果ばかりだと人心も離れる。
人気薄の馬でも、競馬解説者が「後付け」でいいから理由をつけられなければ困るのである。
そう考えると、「勝ってもおかしくない馬」と「あり得ない馬」はいる。
そこで単勝オッズをもとに、「勝ってもおかしくない馬」とはどういう馬か考えてみたいと思う。
見どころはどんなものかを追求するのはとても難しい作業だと思うのだけれど、見どころがあるかどうかという投票者の期待の量だけなら、何となくわかると思う。

わたしは目安用として完走頭数別の「単勝人気別標準オッズ」を整理している。
完走馬のみで出走馬数ではないため、多少のイレギュラーがある不完全なデータだが、意外に重宝している。
この表だけ見れば「何の役に立つのか」と思う方もいるだろうが、これを使って人気の偏りを調べるのである。
特に面白い事実は、1番人気・2番人気は頭数が増加するに伴い、オッズも高くなっていくが、3番人気・4番人気はほぼ横ばい、5番人気以降となるとむしろ倍率が下がっていくということである。
▼頭数別標準オッズ
人気 10頭 11頭 12頭 13頭 14頭 15頭 16頭 17頭 18頭
1 2.3 2.4 2.5 2.5 2.6 2.7 2.8 2.9 3.0
2 4.2 4.3 4.3 4.4 4.6 4.6 4.7 4.8 4.9
3 6.4 6.4 6.4 6.5 6.6 6.6 6.7 6.9 6.8
4 9.6 9.6 9.5 9.3 9.3 9.4 9.3 9.3 9.4
5 14.1 13.7 13.5 13.1 12.9 12.9 12.6 12.4 12.5
6 21.7 19.9 18.9 17.9 17.3 17.3 16.9 16.2 16.3
7 33.2 29.2 27.1 25.1 23.9 23.5 22.7 21.6 20.8
8 52.8 45.0 39.4 36.1 33.2 31.7 30.4 28.4 27.1
9 84.4 69.9 58.6 52.4 46.5 43.6 40.9 37.4 34.9
10 140.8 107.6 85.9 75.0 65.7 60.1 55.6 47.7 45.6
11 173.8 130.1 106.6 92.5 82.3 75.0 63.6 59.2
12 203.5 155.8 128.5 111.6 100.1 83.4 76.9
13 230.6 181.0 151.7 132.0 108.1 99.0
14 263.5 206.0 173.8 139.1 126.1
15 287.9 229.7 180.6 160.8
16 316.6 233.0 203.2
17 315.8 256.8
18 341.2

この表をもとに、勝利した馬たちの単勝オッズと完走頭数別人気別で示された標準オッズとを比較してみた。
その結果、勝利した馬たちの3分の2が標準オッズよりも低い、すなわち人気が高かった。
勝馬の標準オッズ比 頭数 比率
標準より人気が高かった馬 20,032 66.9%
標準より人気薄だった馬 8,398 28.1%
さらに詳細に分析してみると、人気薄になるほどその傾向が高まり、9番人気以降ともなれば8割以上の「穴馬」たちは標準オッズより高い人気であった。
もしも、人気薄の馬を選別して穴馬探しをしようとするなら、ヒントにしてもらえればと思う。
勝馬の人気 標準より人気馬 標準より人気薄馬 合計 人気馬の比率
1 5,775 3,190 8,965 64%
2 3,670 1,654 5,324 69%
3 2,678 1,095 3,773 71%
4 1,947 741 2,688 72%
5 1,501 541 2,042 74%
6 1,227 398 1,625 76%
7 898 268 1,166 77%
8 675 184 859 79%
9 516 118 634 81%
10 372 71 443 84%
11 304 47 351 87%
12 190 28 218 87%
13 131 28 159 82%
14 67 20 87 77%
15 46 9 55 84%
16 27 4 31 87%
17 6 1 7 86%
18 2 1 3 67%
(SiriusA+B)

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