2023年3月26日日曜日

第412夜 三連複攻略の糸口(2)


▼何点買いが理想なのか
サンプルは少ないが、出走頭数16頭のレースに絞って三連複馬券の考察をしている。
三連複1番人気は、支持率が約7.16%で、オッズ換算では10.5倍くらいだという話をした。
16
頭立ての場合、組み合わせは560通りである。
この集計では、31番人気までは100倍未満、32番人気以降は100倍以上の万馬券になることが分かっている。
支持率と的中率がほぼ同じと仮定すると、100倍未満の31番人気までの堅い馬券の支持率合計は約59%である。
10
レースで約6回的中する計算になる。
もちろん、回収率は赤字になるだろう。
16
頭立て各レースで人気順に31点買いすればそうなる。

では、何点くらい買うのがいいのか。
1
点買い、総流し、ボックス買いなど手法はいろいろとあるけれど、単勝を1点買いまたは少し冒険して2点買い、馬連なら346点買いくらいする「オーソドックスな(わたしの主観)」人なら、
6点で25%
10点で33%
というのがひとつの目安になると思う。
25%
33%というのは支持率の合計で、4レースに1回、3レースに1回的中する期待が持てる数字である。
やや冒険的に買うのであれば、点数を増やすことになろうが、支持率の合計がこれくらいになると考えれば見当もつきやすいと思う。

しかし、三連複という馬券を選択する以上、ある程度高配当を狙う気持ちがあると考えられる。
万馬券以上で4レースに1回は当てたいというなら、32番人気から105番人気くらいまで74点ほど買うことになるし、66番人気から560番人気まで全部買えば、495点買いで同じく25%程度の的中率はある。
1
レースに49,500円ずつ投下することになるが、やはり収支は赤字になるので、おススメはしない(ライバルとしては大歓迎である)

▼ロングテール
三連複に限らないが、組み合わせ数が多いということは、わたしたちの財布では戦術に制限が出てくる。
16
頭立てのレースで、単勝を16点買いしてはしゃいだりする経験がある人はいると思うが(わたしもやってみたクチである)、三連複560点買いはさすがにほとんどいまい。
下表2-12-2を参照いただきたい。
単勝の支持率と、三連複の支持率の分布である。
平均的には、単勝の最低人気の支持率は0.32%だが、三連複では支持率0.3%未満の組み合わせは560通り中493通りにもなる。
三連複1番人気は7.16%の支持率なので、単勝5番人気の1点買いに近しい。
こうしたことが分かる。
また、単勝に比べて、非常に低い支持率の馬券が圧倒的に多いことも明らかである。
三連複というのは、「支持率1%未満の馬券の海」なのである。
単勝では支持率1%未満の海は4点しかなく、1%以上の支持率との比は124だ。
三連複は23537である。
ホンモノの海に例えるなら、単勝は砂浜から海に入ってだんだん深くなっていく感じだが、三連複はいきなり深い海になって息もできない海底を這うような感じである(皆さんのイメージと違う?)
単勝のようにどの馬券を買ってもまあソコソコ当てられる、というものではないことがお分かりいただけるだろう。
わたしは、オッズを見ながら馬券を買うことにあまり賛成できないけれども、三連複で比較的堅い馬券を選びたいというなら、このくらいまでということになろうかと思う。
ちなみに、この23通り合計で的中率は52%程度期待できる。
それでも宝くじではない、もう少しまともな戦略を考えたいというなら、軸を決める手もある。
また長くなってしまったので、この考察については次の夜に触れることにする。

(
図表2-1)単勝人気別支持率(2006-2021年の16頭立て平地競走。17頭以上で出走馬が16頭となったレースを含む)

1 31.59%
2 18.20%
3 12.85%
4 9.38%
5 7.02%
6 5.35%
7 4.08%
8 3.14%
9 2.42%
10 1.85%
11 1.41%
12 1.07%
13 0.81%
14 0.61%
15 0.45%
16 0.32%

(図表2-2)支持率別の16頭立て三連複の組み合わせ数(右は0-1%の詳細)

以上 未満 組み合わせ数 以上 未満 組み合わせ数
5% 100% 2 0.90% 1% 3
4% 5% 1 0.80% 0.90% 4
3% 4% 1 0.70% 0.80% 2
2% 3% 5 0.60% 0.70% 4
1% 2% 14 0.50% 0.60% 8
0% 1% 537 0.40% 0.50% 9
0.30% 0.40% 14
0.20% 0.30% 25
0.10% 0.20% 54
0.00% 0.10% 414
(SiriusA+B)

ブログ アーカイブ