▼「形容詞」の処理
大きい、小さい、強い、弱いなど、形容詞で表されたものを分類のために数値化することも、経験を得れば難しいことではない。
わたしは、だいたい以下のいずれかの「数値化」ツールを使い分けている。
(1)平均値を出し、偏差値を出すか、平均以上・平均未満の分類をする
(2)1位から最下位までの順位付けをする
例として各競馬場ダートコースの1周距離、高低差などを書き出して、平均との比較をしてみよう。
大きい、小さい、強い、弱いなど、形容詞で表されたものを分類のために数値化することも、経験を得れば難しいことではない。
わたしは、だいたい以下のいずれかの「数値化」ツールを使い分けている。
(1)平均値を出し、偏差値を出すか、平均以上・平均未満の分類をする
(2)1位から最下位までの順位付けをする
例として各競馬場ダートコースの1周距離、高低差などを書き出して、平均との比較をしてみよう。
|
一周距離
|
最少幅員
|
直線距離
|
高低差
| ||||
m
|
百分比
|
m
|
百分比
|
m
|
百分比
|
m
|
百分比
| |
札幌ダ
|
1,487
|
97
|
20
|
90
|
264.3
|
78
|
0.9
|
36
|
函館ダ
|
1,475.80
|
96
|
20
|
90
|
260.3
|
77
|
3.5
|
140
|
新潟ダ
|
1,472.50
|
96
|
20
|
90
|
353.9
|
105
|
0.6
|
24
|
福島ダ
|
1,444.60
|
94
|
20
|
90
|
295.7
|
88
|
2.1
|
84
|
東京ダ
|
1,899
|
124
|
25
|
113
|
501.6
|
149
|
2.5
|
100
|
中山ダ
|
1,493
|
97
|
20
|
90
|
308
|
91
|
4.5
|
180
|
京都ダ
|
1,607.60
|
105
|
25
|
113
|
329.1
|
98
|
3
|
120
|
阪神ダ
|
1,517.60
|
99
|
22
|
100
|
352.7
|
105
|
1.6
|
64
|
中京ダ
|
1,530
|
100
|
25
|
113
|
410.7
|
122
|
3.4
|
136
|
小倉ダ
|
1,445.40
|
94
|
24
|
109
|
291.3
|
87
|
2.9
|
116
|
合計
|
15,373
|
|
221
|
|
3,368
|
|
25
|
|
平均
|
1537.25
|
|
22.1
|
|
336.8
|
|
2.5
|
|
資料としてダートコースを持ち出したのは、わたしの周囲に、芝コースのイメージと混同している人がいたのも理由の一つである。
芝コースとダートコースの形状は結構違う。
例えば、東京競馬場が広く大きいことはご承知のとおりで芝コースのイメージとあまり差はないのだが、高低差は意外にも平均的である。
おそらく走破タイムは10場の中で最も速くなるだろうという予測できる。
函館競馬場では高低差は中山競馬場に次いで大きく、1周距離は新潟競馬場とほぼ同じである。
中山競馬場は案外狭く、直線も短く、高低差は最もきついため、スピードはそれほど出ないだろうという予測もつく。
▼相対的な傾向
このように形容詞で表された競馬場ごとの複雑な形状を整理することによって、そして比較しやすい形にすることによって、わたしたちの思考も明快になってくる。
タイトルのとおり、「すべてのコースは直線と曲線でできている」ということばの意味をご理解いただけたであろうか。
わたしも「複雑で簡単ではない」と片付けることは少なくないが、簡単化する努力を怠っているだけであれば、ぜひ実践してみてほしい。
単純にすることによって見えてくるものは、精緻な数字ではなく、相対的な傾向である。
厳密な分析ばかりがすべてではない。
傾向さえ掴むことができれば、多くの問題を解決できる。
(SiriusA+B)
芝コースとダートコースの形状は結構違う。
例えば、東京競馬場が広く大きいことはご承知のとおりで芝コースのイメージとあまり差はないのだが、高低差は意外にも平均的である。
おそらく走破タイムは10場の中で最も速くなるだろうという予測できる。
函館競馬場では高低差は中山競馬場に次いで大きく、1周距離は新潟競馬場とほぼ同じである。
中山競馬場は案外狭く、直線も短く、高低差は最もきついため、スピードはそれほど出ないだろうという予測もつく。
▼相対的な傾向
このように形容詞で表された競馬場ごとの複雑な形状を整理することによって、そして比較しやすい形にすることによって、わたしたちの思考も明快になってくる。
タイトルのとおり、「すべてのコースは直線と曲線でできている」ということばの意味をご理解いただけたであろうか。
わたしも「複雑で簡単ではない」と片付けることは少なくないが、簡単化する努力を怠っているだけであれば、ぜひ実践してみてほしい。
単純にすることによって見えてくるものは、精緻な数字ではなく、相対的な傾向である。
厳密な分析ばかりがすべてではない。
傾向さえ掴むことができれば、多くの問題を解決できる。
(SiriusA+B)