2017年2月15日水曜日

第152夜 上がり3ハロンという指標を競馬全体の中で位置付ける

▼レースの分割分析
上がり3ハロンという指標がある。
「ハロン」とはポンド・ヤード法の単位で約200mを表す。
上がり3ハロンとは、ゴールから逆算して600メートルのことなのだが、一般にはその走破タイムをいう。

見方はどうであれ、予想で重視している人は少なくないと思う。
わたしは以前から「何故3ハロンなのか」と疑問に思っていたのだが、あるとき、上がり4ハロンといった指標も昔はあった(今もあるにはあるが)と知って、それを手掛かりに考えてみたことがある。

少なくとも、上記の事実から、
・何らかの理由で、600m800mより、距離か走破タイムのいずれかで実力を表すのに優れている指標と考えられていること
が推定できたのである。

冷静に考えると、他にも疑問はあった。
・何故前半ではなく、平均でもなく、上がりなのか
・何故「そこだけ」取り出した指標が注目されるのか。

わたしは運動生理学についてまったく知らないのだが、こうした疑問に解決策を教えてもらえそうだ。
なお、大量に「素人の思い違い」があるかもしれないので、あくまで私見である。

▼レースはすべて中距離走?
サラブレッドにとって、1,0003,600mの中央競馬の競走は、人間の中距離走に近いように思う。
もし仮に人間の陸上競技に例えるとしたら、800m(400m走より少し長めの辺り、が正確)から3,000m走あたりが中央競馬のサラブレッドの競走とタイムが近い。
馬と人間では速度に大きな違いはあるけれど、同じ所要時間での筋肉や呼吸器系の推移には少なからず共通点があるのではないかと考えている。
この考えでそれほど問題ないのであれば、時速60kmの高速で走るとはいえ、本当に全力疾走しているのは数百mであるように思う。
人間なら、瞬発力と持久力のせめぎ合う距離である。
最後の力を振り絞るところが上がり3ハロンと言え、その馬の能力を推し量るのに好都合だということである。
(SiriusA+B)

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