▼[M] 勝利数/日齢加減値
最後にご紹介するファクターは少し変わっている。
組み合わせも不思議で、勝利数と馬の年齢(日齢)を使用する。このファクターは研究途上で迷ったのだが使用することにした。
「1日あたりの勝利数ってことだよね。なに、それ」と言われるかもしれない。
わたしは変な組み合わせを試してみるのが好きなのだけれど、これも奇怪な組み合わせである。
当初、仮に使い物になるとしても馬券の成績は改善するだろうが、その影響は微々たるものであるように推測していた。
が、集計してみて意外に反応の良いファクターではないかと考えるようになったのである。
勝利数/日齢で何が分かるかというと、例えば同じ3勝でも勝利から遠ざかっている馬、若く勢いに乗っている馬があぶり出されてくるような気がする。
ホントのところはまだわたし自身理解できていない。
ただ、多くの予想法を見ていると、馬の能力評価に「時間」の要素があまり入っていない印象がある。
ごく短期間の場合、能力を一定とみなすことはおかしなことではないからだ。
ただ、わたしはその「ごく短期間」は世間が考えている以上に短期間なのではないかと思っている。
古来、馬の年齢に、幼少のころには5、若い間は4、老年には3をかけると人間の年齢に近いという。
現役の競走馬の場合、3か月で人間の十代の1年と考えれば、数か月前の前走をとても「ごく短期間」とみなしていいのだろうか。
あるいは6歳の馬は人間のスポーツ選手になぞらえれば30歳代に突入しているのではないだろうか。
だからこそ、古馬の能力減衰のように、馬の能力変動を上手く汲み上げることができれば予想精度が向上するのではないかと考えている。
これも面倒なLOG対数にしてグループ分けしている。
ここまでの他のファクターを扱う中で、勝利数や日齢はすでに用意されている。
算式の「勝利数/日齢加減値」では非常に小さい数字になるため、「勝利数/日齢加減値×10,000」と1万倍して整数にすることにした。
この整数をLOG対数にしてみると14グループに分けることができた。
ここまでの計算方法はファクターLと同じようにするのでここでは省略する。
[M] 勝利数/日齢加減値(デビューからの記録が含まれる2004年生まれ以降馬で集計)
勝利数/日齢*10000 | 勝利件数 | 完走件数 | 勝率 | 加減値 |
0 | 18,423 | 289,384 | 0.0637 | -0.0071 |
4 | 3 | 185 | 0.0162 | -0.0546 |
6 | 636 | 15,274 | 0.0416 | -0.0292 |
7 | 1,284 | 22,128 | 0.0580 | -0.0128 |
8 | 2,407 | 32,164 | 0.0748 | 0.0040 |
9 | 4,156 | 53,519 | 0.0777 | 0.0069 |
10 | 3,338 | 39,551 | 0.0844 | 0.0136 |
11 | 2,844 | 33,567 | 0.0847 | 0.0139 |
12 | 2,708 | 30,671 | 0.0883 | 0.0175 |
13 | 1,840 | 19,758 | 0.0931 | 0.0223 |
14 | 613 | 6,140 | 0.0998 | 0.0290 |
15 | 224 | 1,500 | 0.1493 | 0.0785 |
16 | 46 | 197 | 0.2335 | 0.1627 |
17 | 4 | 17 | 0.2353 | 0.1645 |
38,526 | 544,055 | 0.0708 |
(SiriusA+B)