2023年10月22日日曜日

第438夜 嘘臭いシリーズ AI予想をこのシリーズに入れる笑

▼ChatGナントカ
前夜は、原因を分解しにくい、全員が持っている能力ではない、といった理由で、左回り右回り巧者、パドック、返し馬といったファクターが「嘘臭い」と思われる話をした。
これらは嘘臭いのに、おそらく競走成績と相関関係はありそうという印象を申し上げた。
エビデンスを得られなかったので、引き続き研究してみたい。

今夜取り上げるAI予想は、前夜よりずっと嘘臭い。
嘘臭いという理由は、ほんとうに嘘だからだ。
もちろん全部ではない。
ただ、有料予想でAIを駆使していると謳っているものの結構な割合は、基本的に怪しいとみていいだろうと思う。
ESG
SDGsと書いておけば売れるのと一緒である。
大半の人が検証しないと知っているから、適当なことを言っても大丈夫だと彼らに思われている。
これ以前は、統計学、ニューラルネットワーク、ディープラーニングなどのことばが持て囃された。
実態は、凡そこれらとはかけ離れたシロモノも多かった印象である。
日本語の水準も怪しいが、宣伝文句を見ただけで専門知識などないとすぐ分かる。
有料予想とはそういう業者もいるのだ。
AI
と書いておけば売れる、と安直に考えているが、安易に信じている購入者も存在するから商売が成り立つ。

もちろん、ちゃんとしたAI予想もある。
こちらは嘘臭くないものだ。
AI
と言ってもさまざまある。
強化学習や深層学習する本格的なものを指していたが、2022年末頃から「ChatGナントカ」が席巻してきた。
流行である。
一応、賭け事には使えない制限が掛かっているそうだが、動画などではそれを突破して試したようなコンテンツもある。
この製品には素晴らしいレポート作成能力があり、仕事に応用する向きもある。
知能や生命の可能性さえ感じてしまう人もいるようだ。
だが、仕組みを知れば、やはりコンピュータプログラムだな、と思う。
どの言語でもいいが、業界の言う「コーダー」ほどでなくても、プログラムを書いた経験をお持ちなら、分かってもらえるだろうか。
わたしは専門家ではないので、誤ったことを述べるかもしれないが、非常に単純なわたしの理解では、ChatGナントカは「単語1語」に「最も多く続く単語」を探して繋げていくことを繰り返して文章にする仕組みなのではないだろうか(言っておくが、ホントはそんな簡単な話ではない)
例えば「桃太郎は」に続く単語を検索して1位が「鬼退治に」であれば、これを選ぶ。
この作業を繰り返す。
「鬼退治に」であれば「出掛けた」が最も多いだろう。
実際には、何語か連続した塊で次の単語を探しているものと思われる。
「桃太郎は鬼退治に」と続けば「出掛けた」の確度が高まる。
最頻値を使うだけではなく、適度に「2番目以下の頻度」のものなどを引っ張ってくる場合もあるようだ。
そうでなければ、毎度答えが同じになっている。
このあたりが人間っぽいのだ。
いずれにせよ、漢字の予測変換を繋げたものに近いかもしれない。
少なくとも、独自に予想ツールを開発して計算し始めたり、有力な予想家の予想を比較して回答したりするものではない。
なお、あくまでもわたしの想像なので、まったく違う仕組みならお詫びする(開発者の皆さんに)

気になる点は情報の質にもある。
ChatG
ナントカの検索はネット内で行なわれるので、ネット上の情報を整理した程度の質で回答がある。
成績などのデータのみを用いるよりも情報の精度は高くない可能性がある。
皆の予想などから「最頻値」を求めるだけだ。
そう、それってオッズそのものだよね。
人によっては「ランダムに」最頻値を外された人も出てくるかも。

機械学習、深層学習
ChatG
ナントカはそういうものだが、その他の人工知能はどのように予想を組み立てるか、設計者の着想能力の差が大きく影響する。
並の、と言ってはヘンだが、どのようなツール(道具立て)であろうと、着想・設計が平凡では、貴方よりも「情報を見逃さず、すごく正確に」過去の情報から答えを導き出す計算機の機能だけにとどまる。
極論すれば、貴方よりも見落としが減るだけになってしまう。
もちろんそれだけでもすごいけれど。

わたしも一時期熱心にディープラーニングを用いた予想などを調べて回った。
そこで感じたのは、ファクター、その組み合わせの精度向上のほうが、新たな成績との関係性の発見よりも多そうだということだった。
おかしな例えで申し訳ないが、「03」が「027」になる感じで、「3角から徐々に進出するとかなりの確率で連対する」みたいな法則の発見はあまりないのではないかということである。
ライバル(馬ではなく、貴方と同じ投票者)を出し抜く発想がなければ、平均よりちょっと精度が高い程度の予想になるだけではないだろうか。
いや、それもすごいけれど。

わたしたちの知らないところで、すごい予想方法が発見されていたら脱帽するしかないが、巷間で見かけるAI予想の多くは、着想の点でそこまでのものでないかと思う。
あくまで現時点の話である。

まだまだ嘘臭いファクターはあるけど、ここら辺りで切り上げる。
(SiriusA+B)
 


ブログ アーカイブ