2015年10月26日月曜日

第34夜 あなたのライバルは誰か





▼1番人気が勝たなかった日

前夜の話題で、第1競走で1番人気が勝利したとしても、あるいは敗けたとしても、第2競走で1番人気が勝つ確率に何の影響も及ぼさない、ということがおわかりいただけたものと思う。

「そろそろくる」と思うのは、確率から揺り戻しがあると推定しているからで、これは思い込みである。

「独立な試行の確率」だからである。


揺り戻しはあると信じていた人は、ネットでも構わないので調べてみると参考になる。



ちなみに、統計では前夜のとおり数字が美しく揃うのだが、この偏り、ランダムさは想像以上にすごい。

実際、112競走中、1番人気が1度も勝てなかったことだってあるのだ。

この期間中には、例えば、20141228日の中山競馬場の例がある。

当日は有馬記念があり、11競走しかなかったが、1番人気は1競走も勝っていない。

2014713日の福島競馬でも1番人気は未勝利で、このような日は2006年から2014年までの調査期間中、23日もあった。

反対に、ほとんどの競走で1番人気が勝つ日もある。

2008316日の中京競馬では10競走で1番人気の勝利に終わった。

こんな例をみると、とても「次のレースで1番人気が絶対来る」とは思わないだろう。

自分との闘い

確率については、想像とまったく違う答えになることがおわかりいただけたと思う。


根本的なことであるが、統計と確率は違う。


競馬データは統計の世界だが、競馬予想は確率では勝てない。


確率の話だけではない。

競馬ファンの中ではこと数字に関して誤解も多いように思う。

当然と思っていることも、今一度疑ってみよう。

わたしが周囲を見て一番気になることに「厚めに買う」という用語がある。

これが本命だから厚めに、という「厚め」である。

オッズが低いところに資金を集中して、オッズの高いところを少しだけ買う。

本当にこれって「正しい買い方」なのだろうか。

ちょっと逃げ腰ではないだろうか。

「どれが来ても、トリガミにならない」と人は言う。

しかし、全部外れたら元も子もない。

むしろ、オッズの高いところを「厚め」に買ったらどうなのか。

うまくいけば、しばらく黒字を維持できると思うのだが。

 

リスクは甘受しよう。

リスクにきちんと向き合おう勇気を持とう。

競馬は自分との闘いなのである。

ライバルが馬でないことはわかっていると思うが()、周囲の競馬ファンでも、実はない。

自分の本命予想をどれだけ信じられるか、心中できるか、冷静でいられるか、が競馬の本質ではないだろうか。

そして、信じるに足るだけの、自分自身が納得できるだけの予想法を確立すること、それが勝利に結びつく。

(SiriusA+B)

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