▼誰でも5回に1度は勝てる
前夜の続きの話である。
前夜は、誰でも20%程度の勝率の予想なら立てられるという話をした。
平均賞金というフィルタを用いたのだが、そのほかにも簡便で誰でも再現できる勝率20%の予想はある。
例えば以下のようなものである。
用いているのは、2006年から2014年末までのデータである。
前走2着の馬で、2014年末までに出走した頭数
|
30,178頭
|
上記のうち1着となった頭数
|
6,241頭
|
勝率
|
20.7%
|
芝、ダートの平地競走も障害競走もすべて同じ土俵で参照しているので、もっと精査したい人はご自身で調べていただきたい。
前走2着の馬が1頭もいない競走や、複数いる競走もあるが、一律に賭けた場合、5回に1回は当たるということだ。
当然、収支は赤字である。
このほかにもいくつか挙げておこう。
前走1番人気で完走2着以下の馬で、2014年末までに出走した頭数
|
19,209頭
|
上記のうち1着となった頭数
|
3,959頭
|
勝率
|
20.6%
|
前走ゴール600m手前まで先頭で、2着または3着になった馬で、2014年末までに出走した頭数
|
8,518頭
|
上記のうち1着となった頭数
|
1,717頭
|
勝率
|
20.2%
|
▼的中率を上げること
このように、的中率20%程度なら、いかなる方法でも可能である。
では、25%を超えてくるようにするにはどうすればよいのか。
的中率20%程度の予想をベースに、もっと条件を絞っていくという方法はある。
ただし、そのやり方では人気馬に絞り込んでいくだけのことで、回収率は向上しないだろう。
また、20%の予想法をいくつか組み合わせるという方法もある。
これも、本命馬に近づいていくだけである。
▼裏情報?
ここで、怪しげな「予想会社の裏情報」について考えてみる。
そのようなものに頼るなどは論外だが、頼ろうとする人の心理に目を向けたい。
彼らは「高額の配当を手にするためには、ほとんどの人が知らない裏情報があるはずだ」と考えている。
裏情報というものは気にしなくてよいが、「裏」という文字を外してみよう。
「高額の配当を手にするためには、ほとんどの人が知らない情報があるはずだ」ということだ。
そうなのである。
周囲の競馬ファンが気づかない「勝利の要素」を探し出せばよいということである。
スピード指数による予想は、広く世間に知られてオッズが下がったという人もいる。
真偽は別として、多くの人と同じ予想法では勝てないということだ。
早速、オリジナルの要素を探しに出かけてほしい。
競馬成績の中にも、競馬場にもあるだろう。
データを少し加工したり、馬体の特徴を探したりしてみよう。
そして、検証を繰り返す。
競馬予想には未知の領域がまだ多い。
幸い、1番人気でも3回に2回は外れるのである。
(SiriusA+B)