2016年5月17日火曜日

第85夜 脚質、展開、ペース、位置取りの予想は難解なのだが(上)


▼脚質に対するわたしの見解
脚質の話題から展開予想の話へと繋げていくつもりだが、最初に申し上げておかなければならないことがある。
わたしは、脚質を馬固有のものと思っていない。

脚質とは、一般的に、逃げ、先行、差し、追込に分けた馬の走り方をいう。
この脚質を、馬の個性と捉えるかどうか。
先行馬や差し馬、追込馬は、人によって境界線が異なるけれど、逃げ馬はハナ(先頭)に立つから多くの人が一致する。
逃げ馬は、だいたい逃げてばかりだから、それが馬固有のものと考えることはできる。
しかし、逃げ以外の脚質はあまり一定しているようにはみえない気がする。
常に最後方から追い込んでくる馬は存在するとはいえ、レースの展開次第という馬が多いのではないだろうか。

逃げ馬と追込馬は、基本的に一緒という考えもあるようだ。
気性的に、あるいは精神的に弱く、馬群を苦手とするタイプである。
もちろん、腰が甘く、スタートダッシュがつかない馬や、闘争心が強く、スタートから前に出たい馬もいる。
これらは、騎手との折り合いがつかない、つきにくい場合が多いのではないだろうか。
裏返せば、騎手と折り合いがつけば、馬が我慢を覚えれば、自在に走れるということである。
こうしたことを考えると、脚質とは、馬の個性というより、馬を御す騎手やその指示を出す調教師が、馬の精神的成長をみながら立てた戦術と思うのだ。
実際、脚質別の馬の特徴はないという研究もあるようだ。
下表のように前に行く馬ほど平均的には馬体重が大きいという傾向はある。
ただ、これは、着順や人気でも同じような傾向が出ており、脚質との関連は薄いようにみえる。
(
道中位置取り別馬体重kg)



順位

前半順位別馬体重

後半順位別馬体重

1

476

471

2

475

471

3

474

471

4

473

470

5

471

471

6

471

470

7

470

470

8

469

470

9

468

470

10

468

470

11

467

470

12

467

469

13

466

469

14

466

469

15

466

469

16

465

468

17

460

463

18

460

463

平均

470

470
(SiriusA+B)

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