▼投資の世界で「リスク」は振幅の大きさを意味する
資産運用の世界では、「リスク」という言葉の意味が少し違うという。
普段わたしたちが使うときは、一般的に危険や危険度といった言葉で代用できるような意味だ。一方、資産運用の世界では収益すなわちリターンのばらつき、振幅の大きさ、結果の不確実性を意味する。思いのほかリターンがあっても「リスク」なのである。従って、「リスクの分散をする」と言えば、振れ幅を抑えることであり、マイナスだけでなくプラスの幅をも小さくするということだ。
▼馬券の買い方
さて、馬券の購入方法である。わたし自身は単勝1点買いが一番好きなのだが、複勝でも馬連でも3連単でも、それぞれが相性の良い券種を選べばよいと思う。
1点買いについては、これが最良の賭け方であるかどうかはわからない。一つだけ言えるのは、死に票がないということである。馬連でも3連単でも何点か購入することが多いと思うが、的中するのは一つだけであり(同着などの例外を除けば)、もったいないと言われればもったいない買い方である。半面、複数購入することである程度的中率をあげることも、軍資金が有限である以上必要な措置とも考えている。
そこで、馬券の買い方の提案である。特に、単勝で勝負している人には試してもらいたい買い方だ。リスク管理として単一の券種を複数買うというのも悪くないが、ワイド、馬連、馬単、あるいは3連複や3連単なども合わせてみてはどうだろう。それも各券種で1点買いである。予想の結果上位3頭(順にA、B、Cとする)を決めれば、単勝Aを中心に、ワイドA+B1点、馬連A+B1点、馬単A→B1点、3連複A+B+Cを買うのだ(3連単A→B→Cを買ってもよいが、これも1点買いで)。
複勝によるリスク回避では物足りないという方にはおススメである。本命A馬が2着や3着に沈んでも、ワイドや馬連、3連複ではそれなりの確率で的中させることができるのだ。単勝1点買いのみの買い方よりレースごとの的中率は上がり、適度に払戻金を得られるので、焦る気持ちを抑える効果もあるだろう。複数の券種で的中することもあるし、さらには、全券種的中というビッグチャンスもいずれやってくる。買った馬券がすべて的中するというのは、想像できないほどの興奮だ。
軍資金は1種類の馬券を買うより安定的に推移するだろう。
▼複数買うことはリスクの分散
ただし、資産運用で使う「リスク」の意味を忘れてはならない。リスク分散の結果、安定はするが、リターンも小さくなる。冒頭で触れたとおり、「リスク」とは振幅であり、リスクを小さくすることはリターンを小さくすることでもあるのだ。千円を単勝1点で買うことと、単勝・複勝・ワイド・馬連・馬単を200円ずつ1点買いするのでは、0円になるリスクが小さくなる半面、リターンも小さくなることがご理解いただけるものと思う。
(SiriusA+B)