2015年11月15日日曜日

第39夜 血統馬券を実践してみよう


前々夜、前夜と血統理論について懐疑的な話を展開した。

血統理論は主観的で、数値の情報が少ないこと、すなわち客観的で誰でも再現できるものではないことが多いと指摘した。

そのうえ、父系に偏った考え方も多いということも付け加えた。

わたしは、数値に換算できるようであれば、血統理論も予想の要素として価値があるものだと考えている。

これまで巷間の血統理論に懐疑的な見方を示してきたが、自分の考え方を披歴しないのもどうかと考えているので、今夜は数字を用意した。

201514日の中山競馬全12競走で検証する。

父馬、祖先馬、その合計でそれぞれ当該競走のコース適性を指数化し、順位付けを行なった。

指数作成に当たっては、2006年から2014年の全平地競走を用い、基準賞金を作った。

基準賞金とは、すべてのコース別に1出走当たりの平均賞金を算出したもの。
すべてのコース別とは、「東京ダート1200m」「京都芝1600m外回り」など、芝・ダート別で距離別のことである。

今回は概算で集計したため取り消し、競走中止馬も含む。

そして、父馬、祖先馬(母馬を1900年より前生まれの馬まで遡ったもの。祖先馬については当ブログ第10夜から第12夜を参照願いたい)のコース別で1出走当たりの平均獲得賞金を算出して、基準賞金と比較した。

レシピはこの通りなので、ご自身でも再現できる。

データベースを構築している人であれば、1日もかからず同じ予想ができるだろう。

紙幅の都合で12競走分しか掲載しないが、なかなか興味深い成績になったと思うので、いろいろな視点で眺めていただければ幸いである。
特に、母系が父系に負けず劣らず重要であることもおわかりいただけるものと思う。
ちなみに検証結果は、運よく12競走中4勝(1R単勝2.4倍、2R単勝1.7倍、6R単勝4.8倍、8R単勝7.8倍)で、各競走単勝1点買いなら、購入は12点、配当は計16.7倍、回収率139%となった。
なお、本論ではないが、注目いただきたいのは、その的中率でなく(非常に少ないサンプル数での結果に過ぎない)、人気を気にしない買い方にある。
結果として、1番人気にも4番人気にもなっていたということであり、これが「オッズを見ない」買い方であるということだ。

(SiriusA+B)

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