美味しいイタリアンもいいけれど、競馬談議には居酒屋がよく似合う気がする。
このブログの原点ともいえる居酒屋トーク。
話があちこちに展開していくが、ブログのエッセンスをお伝えできるのではないかと思う。12回に分割して記載する。(その2)
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▼必勝法
――サイン馬券なんか、手軽でいいけど、ダメってことか。
A:案外そんなこともないかも。サインって、馬の名前や枠順の色なんかでJRAが勝馬のメッセージを送っているっていうものでしょ。ある意味ランダムに選ぶようなものだから、馬連や3連単なら、75%くらいの回収率になるんじゃないかな。馬券ベタな人より、時間掛けずに済む分だけ効率がいい気がする。
――馬を見なくてもいいの。
A:馬を見て予想しなければならない、と決められているわけではないもの。
――そっか。考えてみたら当たり前だけど、固定観念みたい。言われると「目からウロコ」って感じだよね。
A:そうそう。オッズ理論なんかも馬を見ないよね。必勝法ならなんでもいいよ。「勝てば官軍」なんだから。
――学術的に言うと(笑)、サイン馬券とは馬を見ることは不可能だからランダムに掛けるということだね。高額配当も狙えるということか。
A:ところが、この馬券の使い手に限らず、最後にオッズを見ている人が多い気がする。あまりに人気薄だと怯んだりするよね。馬連や馬単で人気馬と絡めて買ったり、購入金額を小さくしたり。
――そうすると、75%の回収率に届かなくなるかもしれないね。
A:オッズに引きずられると、どうしても人気馬を中心に買ってしまって回収率は低くなるみたい。理論的なものではないけれど、人気馬ばかり買ったり、穴馬ばかり買ったりするのはどうかな。大数の法則に吸い込まれていく気がする。
――本命党とか穴党はよくないってことなの。
A:本命党や穴党って、オッズを見て買うでしょう。自分の選んだ本命が、結果として人気馬ばかりという本命党ならいいと思う。よく、オッズの逆数が的中率と近似しているって言うじゃない(注。非常に簡単にすると、「1/オッズ×(3/4)」単勝・複勝なら「×(4/5)」=的中率)。オッズを見て買うということは、結局回収率75%になるように買っているということ。自分が選んだ馬なら、オッズが示している以上の的中率と無関係に選んだということだから、等式が成り立たない。精度の高い予想なら75%以上の回収率になるだろうし、そうでなければ75%より低い回収率にとどまると思う。
→第5夜 オッズはほんとうに重要なのか
→第5夜 オッズはほんとうに重要なのか
(つづく)
(SiriusA+B)