美味しいイタリアンもいいけれど、競馬談議には居酒屋がよく似合う気がする。
このブログの原点ともいえる居酒屋トーク。
話があちこちに展開していくが、ブログのエッセンスをお伝えできるのではないかと思う。12回に分割して記載する。(その8)
***************
▼予想データ
――データと言えば、性別で「騸馬」はどう扱ってるの。
A:全部牡馬にしているよ。遺伝子は同じだし。
――じゃあ牡牝2種類なんだ。
A:でも、予想するときは、もう少し複雑に処理しているかな。出走馬全部牡馬と全部牝馬以外は、牡牝の比率も考慮している。やはり牝馬より牡馬の成績のほうが良いから。牡1、牝2と単純に分析するよりは精度が上がる気がする。
――確かに牡牝2種類では、分析するには大雑把過ぎるね。馬場状態も4種類しかないけど、これもさらに分けているのかな。
A:天候と組み合わせて、16種類(雪を含めると最大24種類)に。あまり使わないけれど。
――より細かくしているんだ。
A:反対に、大雑把にするものもあるよ。前走の単勝オッズも参考にしているけど、これは7種類に集約している。5倍未満、5倍以上10倍未満、10倍以上20倍未満、といったふうにね。
――前走のオッズを使うんだ。予想するレースのオッズは使わないのに。
A:だって、ずっと動いているんだもん(笑)過去のオッズは確定しているから扱いやすい。ちなみに前走の着順も参考にするよ。
――着差じゃなくて着順を使うんだ。
A:走破タイムを基準に考えていないから。相対的な順位くらいで。大差でも僅差でも2着は2着だから。
――割り切るね。枠順はどう。枠順はダートで16、芝で最大18種類だから、これはそのまま使っているよね。
A:残念。例えばダートでいえば、60種類以上に分けている。ゴールした頭数と組み合わせて分けているよ。8頭立ての8枠と16頭立ての8枠では、状況が違うよね。
――なんだか大雑把なのか精緻なのかわからない予想法なんだね。
A:精緻に分析したら精度が高くなる、というわけではないから。わたしの予想法は、過去のトレンドというか傾向から勝馬を導き出すタイプなので、過去数年の出走馬をいくつかのグループに分けられればいい。グループ分けが細かすぎても、大雑把すぎても分析に適さないからね。試行錯誤して、一定の傾向が出る大きさに分けているよ。数種類のものもあれば、100種類以上になることもある。
――走破タイムや時速を使わずに、予想しているの。
A:今はそうかな。むしろ、上がり3ハロンと上がりを除いた前半の速度は間接的に使っているけど。
――間接的に使うというのは。
A:速さを順位にして、その順位を参考にしている。
――タイムをそのまま使わないんだ。
A:だって、馬場状態とか調整するの、面倒だから(笑)
――嘘ばっかり(笑)
A:ホントは、着順と同じで相対的な位置だけ分かればいいと思ってる(笑)
――なんでも順位付けなんだね。獲得賞金は使っているの。
A:今はあまり使わないけれど、タイムに代えて重視した時期があったよ。競馬で勝つと言うのが速さでないならなんだろうと考えてね。かなり勉強になった。今の予想法は、賞金分析の延長上に築いている。
――賞金そのものは使わないということ。
A:賞金は数字の幅が広いので、対数にしているけど、今はそれもあまり使わない。着順に応じてオリジナルのポイントにしちゃった。簡単だけど自分の作ったポイントのほうが、数量化1類での分析に相性いいみたい。
――G1競走と未勝利では、ポイントはどれくらい違うの。
A:同じ(笑)
――嘘でしょう。
A:ホント。ちなみにわたしのデータベースには競走名を入れてないから、G1競走がどれかもわからない。
――G1競走も未勝利も同じとはね。
A:冷静に考えると、勝馬投票に区別はないんだよね。賭け方が変わるわけではないし、賭け金も同じ。順位もレース出走馬の中で決めるもの。だから同じ。G1競走が大事なのは競馬関係者でしょう。わたしにとっては、すべての競走がダービーであり、有馬記念である(笑)
――確かに。じゃあ、重賞競走もクラス分けも。
A:ナシ。
――常識破りだよね。
A:固定観念は破らないとね。
(つづく)
(SiriusA+B)