美味しいイタリアンもいいけれど、競馬談議には居酒屋がよく似合う気がする。
このブログの原点ともいえる居酒屋トーク。
話があちこちに展開していくが、ブログのエッセンスをお伝えできるのではないかと思う。12回に分割して記載する。(その4)
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▼血統
――血統なんてどう。時計理論に代わるツールとして。
A:わたし自身は血統好きだけどね。ただ、普通の血統理論は結果論みたいなところがあって、自分なりの血統理論を作ってる。
――男子は血統好きだよね(笑)
A:女子は少数派だろうね(笑)
――普通の血統理論って、父系が中心だよね。
A:母系は分析が難しいからね。1年間に1頭しか産まないからデータが少ない。
――時計理論と違って、なんか数字が少ない。
A:血統理論と言っても、距離適性、馬場適性、コース適性を印象論で話している感じがする。父系はともかく、母系はサンプルデータが少なくなるから数字で語りにくいのかも。わたしは母系をファミリーラインで遡ってまとめているよ。1900年より前に生まれた牝馬を「祖先馬」に指名して、そのファミリーラインの馬を一括りにしている。サンプル数が確保できて分析しやすい。もっと最近の世代でまとめたいけれど、サンプル数が確保しにくいから。
→第10夜 母系を分析するデータベースは5万頭
→第11夜 祖先馬が分析を可能に
→第10夜 母系を分析するデータベースは5万頭
→第11夜 祖先馬が分析を可能に
――父馬はサイアーラインを遡るの。
A:父馬は父馬だけで祖先を遡らない。サンプル数も確保できるしね。これが遺伝学的に正しいかどうかは知らないけれど、統計的には結構上手くいっている気がする。数量化Ⅰ類で分析すると、父系母系とも一定の傾向が出てくるよ。
――でも時計理論の代わりにはならないか。
A:要素のひとつではあるけれど、わたしの考えでは、予想の柱になるほどではないかな。血統分野の今の関心は、もう少し勝利馬と血統の関係を深くすること。馬場適性や距離適性を組み合わせて予想できないかなと思っているのだけれど、まだ上手くいっていない。
――血液を調べればもっと詳しく分かりそうなものだけれど、そんなデータは公開してはいけないらしいね。
A:競馬が成り立たなくなるからね。でも爪の形とか、外形的な特徴と適性は一定の傾向があると思うから、血統理論もまだ良くなる余地はありそう。
(つづく)
(SiriusA+B)