2016年10月2日日曜日

第117夜 直感とは多くの情報を意識する前に総合できる能力


▼目の大きさと速度の関係
馬の瞳に魅せられた人もいると思う。
しかし、目の大きさについて思い巡らした人はそれほどいないのではないだろうか。


何年か前に発表されたテキサス大学の研究では、哺乳類の目の大きさは、移動速度と関係があるという。
目の形状は、活動時間帯によって決まってくるらしいが、大きさとの関連性は薄いそうである。
この研究では、移動速度と体の大きさを考え合わせれば、目の大きさを割り出すことができるという。
たいへん興味深い話であった。
目の大きさではない。
着眼点、目の付け所、である。


▼直感力を鍛える
一見して関連性のないふたつの事象を結びつけるというのは素晴らしい。
この研究が直感で生まれたものかどうかは知らないけれど、直感力について考えさせられた。

遅々としてそれほど進化しない競馬予想の世界だが、スピード指数をはじめとして重大な発見が予想の世界を変えてきた。
ちょっとした発想なのだが、そのちょっとした発見はなかなかできない。
たとえば、単勝オッズを少し変わった集計方法でカウントしてみる。
2006
年から2014年平地競走完走馬430,278頭の単勝オッズを倍々ゲームで区間を広げるのだ。
最初は5倍未満、次は10倍未満だが、その次は15倍未満ではなく20倍未満、続いて40倍未満というように。
多少凸凹しているが、7区分で頭数はそれぞれ6万頭前後になるのだ。
出走頭数やその他の要因できれいに7分割はできないが、こんな区切り方も発見のひとつである。

5倍未満
56,117
10倍未満
62,339
20倍未満
69,773
40倍未満
67,123
80倍未満
61,437
160倍未満
55,062
160倍以上
58,427


この閃きというか直感というのは、偶然の産物ではなく思考を積み重ねた結果生じるものであるそうだ。
先天性でもなく偶然の産物ではないなら、直感力を高めることはできるかもしれない。
わたしは、何気ない毎日も選択の積み重ねであり、強く意識して行動を選択していくことが直感力を鍛えることになると思っている。
もちろん、いい加減な、根拠のない選択をしても意味はない。
的確な選択のために、情報を吸収する努力も要る。
多くの情報を総合した判断の繰り返しによって、直感が働くようになる。
換言すれば、直感とは多くの情報を意識する前に総合できる能力であるともいえる。
何事につけても、ダラダラとしていては脳味噌も鍛えられない。
運動不足と同じである。
(SiriusA+B)

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