2016年10月18日火曜日

第121夜 騎手だって、誕生日ぐらいは勝利したいよ、人間だもの


▼誕生日馬券術
常々怪しい馬券術には興味があったのだけれど、その中に「誕生日馬券術」なるものがある。
誕生日には、馬主や調教師が好勝負になる馬を用意して、騎手が期待に応えるだろう、だから誕生日の騎手の馬券を買う、というものである。
割とわかりやすい馬券術()なのだが、まじめに検証した資料も見当たらないので、座興としてちょっと調べてみた。
予想された答えはふたつ。
ひとつは「やはり誕生日の勝率は高めに出る。騎手だって、誕生日ぐらいは勝利したいよ、人間だもの」というもの。
もうひとつは「やはり勝負の世界は誕生日なんて関係ないよ」であった。
久々に、どんな結果が出るか予想できない調査で、大いに楽しんで作業を進めたのである。
数字そのものは誕生日の出走サンプル数が非常に少なく、ひとつの勝ち負けが勝率に大きく影響するため参考データの域は出ないことを予め申し上げておく。
調査結果は下表のとおりである。

調査結果は、たいへん驚くべきものであった。
集計した数字そのものは平凡である。
9
年間のデータで誕生日に15走以上経験した騎手をピックアップしたところ、誕生日の勝率が高い騎手、低い騎手が散在している。
しかし、騎手名を併記すると、「これはグループ分けしたほうがいいかもしれない」と思うようになった。
そもそも出走数が少ないのだから信用性は高くないが、誕生日勝率が高いグループを集めると、何か見えてこないだろうか。
騎手の個人名を掲載しているので、具体的な話をするのは控えるが、競馬予想における騎手の取り扱いについてもう一度考え直そうと思った次第である。

(2006-2016
平地競走完走分、誕生日出走15走以上の騎手)



騎手名

誕生日
勝利数

誕生日
完走数

全期間
勝利数

全期間
完走数

誕生日
勝率

全期間
勝率

中舘英二

1

25

653

5922

4.0%

11.0%

小牧太

1

23

556

6396

4.3%

8.7%

横山典弘

2

21

906

5924

9.5%

15.3%

武豊

7

24

989

5865

29.2%

16.9%

赤木高太郎

0

18

126

2580

0.0%

4.9%

内田博幸

6

24

801

6032

25.0%

13.3%

佐藤哲三

0

18

266

3370

0.0%

7.9%

田中勝春

3

20

548

6729

15.0%

8.1%

吉田豊

2

27

484

6863

7.4%

7.1%

幸英明

1

26

539

8569

3.8%

6.3%

福永祐一

0

24

955

7149

0.0%

13.4%

和田竜二

1

20

570

7935

5.0%

7.2%

勝浦正樹

0

16

388

6112

0.0%

6.3%

村田一誠

1

17

144

3906

5.9%

3.7%

秋山真一郎

1

25

432

5362

4.0%

8.1%

戸崎圭太

4

21

338

2812

19.0%

12.0%

北村宏司

1

19

726

7493

5.3%

9.7%

二本柳壮

3

15

36

1875

20.0%

1.9%

吉田隼人

2

26

557

6919

7.7%

8.1%

田辺裕信

2

18

409

5668

11.1%

7.2%

松岡正海

4

18

578

6556

22.2%

8.8%

津村明秀

1

35

222

4736

2.9%

4.7%

藤岡佑介

1

16

452

5754

6.3%

7.9%

大野拓弥

2

21

272

5755

9.5%

4.7%

鮫島良太

1

23

231

4078

4.3%

5.7%

藤岡康太

0

18

284

4325

0.0%

6.6%

高倉稜

1

16

152

3293

6.3%

4.6%
(SiriusA+B)

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